値段の変動が激しい仮想通貨の投資においてリスク分散の考え方はとても大事です。
2017年に前年度10倍以上の高騰を見せたビットコインは仮想通貨市場全体を盛り上げていますが、30%以上の下落も度々起きています。
今回は仮想通貨の投資においてリスク分散するための投資方法や考え方、立ち回り方などを紹介します。
仮想通貨はリスクも高い
仮想通貨はビットコインをはじめ、バブル相場になっており上げ相場であればどれを購入しても勝てる現状になっています。
しかし、その反面下落のリスクも高く、一度下げ相場になってしまうと1日で30〜50%下落することもあります。
こちらは2017〜2018年のビットコインの日本円相場ですが、11月ごろから過熱し、その反動が1月に大きく入っています。
12月頭の230万から大きく反転し、12月下旬に160万円の30%の下落後、さらに1月に100万円まで落ち込みました。
最高値から60%の下落を記録しており、かつてのリーマンショックを思わせる暴落ぶりも見せています。
このように株の世界では考えられないような価格変動の激しい相場のため、しっかりとリスクマネジメントをした投資方法を考えなければなりません。
投資商品(仮想通貨)を理解していない人が多い
なぜこのような暴落が度々起きてしまうのか。
2013年に登場したビットコインは、一部のアーリーアダプターたちの間で話題になり、その”ブロックチェーン×通貨”としての技術が評価され徐々に価値を上げ続けていました。
その後、取引所がハッキングされてしまうGOX事件でビットコインは一般の人から「危険なデジタル通貨」として認知され、忌避されてしまいました。
しかし、2017年7月頃から「稼げる投資商品」として一般にも広く知れ渡るようになり、投資初心者たちのターゲットになりました。
そのためビットコインの根幹であるブロックチェーンの仕組みについて熟知している投資家が少なく、少しの下落で手放してしまう事が頻発しています。
また投資家初心者たちは銘柄について調べもせず、稼げるという噂だけで購入する動きもあるため「イナゴタワー」を度々作り上げています。
彼らは相場がジグザグに右肩上がりすることを知りません。
投資は必ず自分がどのような金融商品を買っているのか理解した上で購入しましょう。得体のしれないものを購入するのは投資とはいいません。
卵は1つのかごに盛るな
このように下落が始まってしまうと連鎖的に相場が崩壊することが多々あります。
投資の世界では「卵は1つのかごに盛るな」という格言があります。
例えば1つのかごの中に持っている卵を全て入れていた場合、そのかごを落としてしまったらすべて割れてしまいます。
しかし、複数のかごの中に卵を入れておけば、どれかのかごを落としてしまってもそのリスクを分散することができます。
このように、一つの銘柄だけでなく複数の仮想通貨を購入してリスク分散をはかりましょう。
稼げる=リスクも高い
風説の流布に注意
ネットやSNSで仮想通貨の情報収集をしているとたびたびこのようなフレーズを見かけます。
- これから必ず上がる
- ◯◯を買うしかない
- 有望な◯◯を買いました
これらのフレーズはとても魅力的で思わず飛びつきたくなりますが、まずは買わずにチャートを見守ってください。
誰でも基本的に自分の持っている銘柄はプッシュしたくなるものです。いわゆる「ポジトーク」と言われるもので、その人が銘柄を宣伝することで他の人も購入し値上がりすることを期待しています。
公平な立場から発言している人は少ないため、情報に流されずに自分の目でその後の値動きやプロダクトの中身を見極めて判断してください。
草コインに惑わされない
特に「草コイン」と言われる時価総額が100位以下の値段の安い通貨は、嘘の情報を流して価格を高騰させる「風説の流布」に利用されがちです。
草コインは時価総額が低いため、サービスやプロダクトの開発がしっかりしていれば何倍にも価値が跳ね上がります。1年で19倍の価格に高騰した「Verge(XVG)」もその仲間です。
しかし、中にはプロジェクトや開発が動いているかもわからない通称SCAM(詐欺コイン)と呼ばれるものも存在します。
草コインはハイリスクですがハイリターンでもあります。一攫千金を狙いがちな初心者は飛びつきがちですが、価値がゼロになるものもあるため注意しましょう。
価値が高ければリスクも少ない
私はこの図を参考に自分のポートフォリオを構成しています。
ビットコインは全ての基軸通貨であり、市場全体の価格に反映するほどの影響力を持っています。仮想通貨の世界の王様です。
その次に基軸アルトコインと呼ばれる、ビットコイン以外の基軸通貨ですが、これらも実用性が高く、他の通貨と取引所で交換できるため暴落するリスクはかなり低いです。
しかしこれらは期待値が高く、リスクが少ない代わりに短期で5倍10倍に価格が上がる可能性は低いです。
時価総額が低く、期待値の高いアルトコインや草コインは一攫千金を狙えるチャンスがありますが、開発が頓挫したり思った成果が出なければ価値は下がる一方です。
そのため「あまり稼げないけど堅実な銘柄を買う」か「一気に稼げるけど博打の銘柄を買う」投資の目標によってこれらを決める必要があります。
仮想通貨を買う際は、自分の買おうとしているものがどこに位置するものなのか把握しておいてくださいね。
「投資」と「投機」の違いを理解する
このように仮想通貨の中にはローリスク・ローリターンなものと、ハイリスク・ハイリターンなものが混在しています。
投資の世界では、ビットコインや基軸アルトコインのようなローリスク・ローリターンの投資商品を「投資向け」と表現します。
対して時価総額の低いアルトコインや草コインのようなハイリスク・ハイリターンの投資商品は「投機向け」と表現されます。
人によっては投資は堅実的でプラスのイメージ、投機はギャンブル的でマイナスのイメージを持つ人もいるかも知れませんが、必ずしもそうとはいい切れません。
投資する原資が少なければハイリスク・ハイリターンを狙える「投機」はとても魅力的です。
しかし、投機的な通貨は開発が頓挫し、時価総額が0円になる可能性も否定できません。
仮想通貨投資に参入する初心者は必ずBTCやETHなど主要アルトと言われる投資向けの通貨もポートフォリオに組み込み、リスク分散をはかって楽しんでくださいね
リスクを分散したポートフォリオ
しかし市場自体が育っている中、周りが何百万単位で稼いでいる話を聞くとどうしても欲が出てしまうのが人間の心理です。
投資にはリスクはつきものですが、本音では「稼ぎたい…!」そう思っている仮想通貨初心者からの相談をよく受けます。
そんな方にはこのようなポートフォリオ構成で仮想通貨を買うことをおすすめしています。
- ビットコイン:30%
- 基軸アルトコイン:40%
- 主要アルトコイン:20%
- 草コイン:10%
まずは原資をこの配分で買うのがおすすめです。リスクは最小限に抑えつつ、価格の変動も楽しむことができます。
本当は草コインはリスクが大きいので入れたくないのですが、宝くじ感覚と勉強するつもりで一部入れてみるのも面白いと思います。
あえて基軸アルトコインの比率を高くしたのは、ビットコインの下落が起きた際や問題が起きた際の逃げ場になりやすいからです。
基軸アルトコインはイーサリアムをはじめ、その他仮想通貨のプラットフォーム(基盤)の役割も担っています。
そのため、今後ビットコインの価格と連動するとは限らないと思っています。
ビットコインの影響を受けやすい主要アルトコインや草コインは下落を免れないでしょう。
仮想通貨を今から始める人はまず余剰金から初めて、無理のない投資を心がけてくださいね。
将来性のあるアルトコイン投資から始めよう
仮想通貨は全種類で2000種類以上あると言われており、その特徴や性質は通貨によって多種多様です。
これから仮想通貨投資を始めてみようと考えている方は、ビットコイン以外のイーサリアムやリップルなどのアルトコインを買ってみたいと考えているかも知れません。
アルトコインには1日で価格が+30%~50%まで上昇する銘柄も少なくありません。
どのアルトコインから買えば良いのか迷っている方や、何を判断ポイントにすれば良いのか分からない初心者の方も出来れば損はしたくないですよね。
リスク分散の投資方法を覚えた方ならアルトコイン投資がおすすめです。
専門家の私が将来有望なアルトコインに絞ったランキングを紹介しているので、ぜひ参考にして下さい。