仮想通貨の管理にはウォレットが必須になっていますが、その管理方法は大きく分けて「ホットウォレット」と「コールドウォレット」の2つがあります。
今回は「ホットウォレット」と「コールドウォレット」とは何なのか、違いや特徴について分かりやすく解説します。
ウォレットの種類一覧はこちらで紹介しています。
ホットウォレットとは?
ホットウォレットとはオンライン上で仮想通貨を管理している状態のウォレットを指す言葉です。
オンライン上とはインターネットに接続されている状態なので、スマホやパソコンなどネットに繋がっている端末であればどこからでもウォレットにアクセスすることが出来ます。
そのため、送金したいタイミングでいつでもウォレットから通貨を取り出すことが可能になっています。
いつでも送金出来るという便利な半面、ハッカーから狙われるリスクも高いデメリットを持っています。
2018年3月には国内仮想通貨取引所の「コインチェック」がホットウォレットに仮想通貨を管理していたためハッキングにあう事件がありました。
これにより「NEM(ネム)」が流出してしまい、コールドウォレット管理の重要性が再認識されました。
ホットウォレットで管理されているタイプのウォレットは数種類があります。
- デスクトップウォレット=パソコンにインストールするウォレット
- モバイルウォレット=スマホにインストールするウォレット
- オンラインウォレット=オンライン上にあるウォレット
デスクトップウォレットはパソコンにインストールする形式のウォレットで、それぞれの通貨ごとに公式サイトで配布されているものがあります。
しかし、パソコンがネットに接続されていない状態であればホットウォレット状態ではないのでハッキングにあう心配はありません。
モバイルウォレットもスマホにインストールする形式のウォレットで、公式サイトでの配布や、複数の通貨管理に対応したウォレットアプリがあります。
こちらも同じようにネットに接続していない状態でればホットウォレット状態ではないのでハッキングにあう心配はありません。
また、特定の企業が提供しているモバイルウォレットアプリの場合、ハッキング対策のために資産をコールドウォレット管理している場合もあります。
オンラインウォレットは文字通り、ネット上にある特定のサイトが提供するウォレットサービス等を指しています。
これらは常時ネットに接続されている状態にあるため、極めてハッキングリスクの高い管理方法と言えるでしょう。
ホットウォレットの特徴
- オンライン環境で管理されている
- 管理コストがかからない
- すぐに出金出来る
- ハッキングリスクがある
コールドウォレットとは?
コールドウォレットとはオフライン上で仮想通貨を管理している状態のウォレットを指す言葉です。
オフライン上とはインターネットに接続されていない状態なので、ネット上からウォレットにアクセスすることは出来ません。
「ビットフライヤー」をはじめ、現在はコインチェックの流出事件を受けてほぼすべての国内取引所は仮想通貨をコールドウォレット状態で管理しています。
コールドウォレットにすることによって安全に資産を管理することが出来ますが、送金(出金)する際にはコールドウォレットからホットウォレットに通貨を移動する手間が発生します。
取引所の場合は、出金申請後にそれがハッカーや第三者からの申請によるものではないか手作業で確認しています。
ハッキングリスクが無くなる代わりに、便利さは多少失われてしまいます。
コールドウォレットで管理されているタイプのウォレットは数種類があります。
- ペーパーウォレット=紙に通貨の鍵を印刷したウォレット
- ハードウェアウォレット=端末で管理するウォレット
ペーパーウォレットはその名の通り、紙で管理する形式のウォレットです。
アドレスと秘密鍵をセットして紙に印刷したもので、100%オフラインなのでハッキングのリスクはもちろんありません。
紙で管理するので破れたり、物理的に盗まれたり、かすれてしまったらもちろんダメなので注意しましょう。
一度使えば終わりなので使い捨てのウォレットとしても使えます。
紙でいちいち印刷するのが手間ですが、必要以上の金額を持ち歩きたくない方や、メルカリなどで他人にお金を渡す際にウォレットアドレスや身分を明かしたくない人におすすめの方法です。
ハードウェアウォレットは使いやすさもセキュリティも抜群の高さを誇る機械端末のウォレットです。
「ハードウェア」というと馴染みがないかもしれませんが、仮想通貨を管理出来るUSBメモリのようなものです。
家電屋やAmazonなどのネット通販でも購入可能で、パソコンに繋いで仮想通貨をそのハードウェアウォレットの中に移して保管します。
一度仮想通貨を移してしまえばオフラインで管理できるのでハッキングの心配もなく、安全性もかなり高いのが特徴です。
ハードウェアウォレットは様々な種類のものがありますが、持ち運びやすさ、安全性の高さ、使いやすさの面で人気の高いLedger nano S(レジャーナノS)というものが一番おすすめです。
現在はあまりの人気の高さで品薄が続いていますが、販売されている場合は即買いしましょう。
コールドウォレットの特徴
- オフライン環境で管理されている
- 管理コストがかかる
- 出金するまでに時間がかかる
- ハッキングリスクがない
主な違いはオンライン管理かオフライン管理か
ホットウォレットとコールドウォレットの大きな違いは、オンラインかオフラインで管理しているかの違いになります。
それぞれメリットとデメリットがありますが、自身の資産を守るためには多少の手間がかかってもコールドウォレットでの管理をおすすめします。
仮想通貨はハッキングされたり送金ミスで紛失してしまっても、銀行や証券会社のように保証されることは基本的にありません。
自分の身は自分で守ることを心がけて、仮想通貨を厳重に管理しましょう。
特にハードウェアウォレットは安全性に優れているので、1つ1万円以上しますが、資産を失うリスクを考えたら安い買い物ですよ!