チャートの動きを読むためにはローソク足の動きに敏感になる必要がありますが、ローソク足だけでは目先の動きしか追う事ができません。
全体的にチャートのトレンドを見極めるには「移動平均線」を活用することで相場の大まかな動きを知ることが出来ます。
今回は移動平均線を活用してトレンド転換を見極めて、上昇トレンド・下降トレンドを把握する分析手法を紹介します。
移動平均線とは
「移動平均線」とは特定期間の価格を平均化して線グラフ化したものを指します。
平均化している期間が5日間なら「5日線」10日間なら「10日線」と呼びます。
英語にすると移動平均線は「MA(Moving Average)」と書かれるので、5日線=MA5、10日線=MA10と表記されます。
この平均化する期間が短いほうが「短期線」。長い方「長期線」と呼ばれます。
期間が短いほど直近の変動に線の動きが左右されるので激しい動きになり、期間が長いほど穏やかな動きになります。
期間のとり方は投資スタイルによって様々ですが、短期投資の場合は短期線を、長期投資の場合は長期線を使いながらチャートの動向をチェックします。
短期線と長期戦の比較でトレンド動向を見る
トレンドとは日本語にすると「流れ」や「動向」を意味します。
これはLTC(ライトコイン)のチャートの1時間足の移動平均線を見たものです。
青色の短期線は5日線で黄色の長期線は10日線となっています。
短期で見るとフラフラとしながら急激な乱高下を繰り返しているため、青色の短期線はジグザグの動きになっています。
しかし、黄色の長期線を見てみるとゆっくりと上昇傾向にあり、長期投資を考えるのであればいい動きをしていると言えます。
上昇トレンドは移動平均線が上向き
移動平均線を見て上向きになっているのであれば「上昇トレンド」といい、価格が上昇傾向にあることを示しています。
上昇トレンド中に闇雲に購入するのはおすすめできません。
高値掴みを避けるためにも、ローソク足調整が入って価格が下がったタイミング(押し目)を狙って買い時を待ちましょう。
下降トレンドは移動平均線が下向き
移動平均線を見て下向きになっているのであれば「下降トレンド」といい、価格が下降傾向にあることを示しています。
明確な上げ材料などがなければ無理に購入しないことをおすすめします。
トレンド転換を見極める方法
この移動平均線はトレンドを見極めるだけでなく、短期線と長期線の動きを見ることで「トレンド転換」の瞬間を知ることが出来ます。
トレンド転換とは「上昇トレンドから下降トレンド」に「下降トレンドから上昇トレンド」など、相場の流れが変わるタイミングを指します。
これを理解しておくことで上手く上昇の波に乗れたり、下落に巻き込まれないようになります。
上昇トレンドへの転換:ゴールデンクロス
上昇トレンドへの転換は「短期線が長期線を上に抜ける」ことで高値に転じます。
これを「ゴールデンクロス」といい、価格が上昇する予兆となります。
下降トレンドへの転換:デッドクロス
下降トレンドへの転換は「短期線が長期線を下に抜ける」ことで下落に転じます。
これを「デッドクロス」といい、価格が下落する予兆となります。
相場を見る指標の一つとして使おう
移動平均線はチャートの大まかな動向を見るために有効なテクニカル分析の一つです。
しかし、移動平均線を先読みしてクロスが出現する前に売りや買いを行う投資家も多くいるため指標の一つとして参考にして下さい。
海外の大手取引所「Binance」も対応しているので、ぜひ活用してみてくださいね。