仮想通貨の中には1satoshi(約0.01円)の安い草コインが多くあります。
そのほとんどが開発がストップしたデッドコインや、発行枚数が異常に多い通貨など玉石混交となっています。
しかし、一部の通貨はチームを再編成して再開発が行われる「リブートコイン」と言うものがあります。
今回はそんなリブートコインに投資する際の注意点や、高値づかみして養分イナゴになってしまわない投資方法を紹介します。
過去にリブートしたコインのチャート
過去にはXSTCという草コインが「BitcoinTalk」にて1月16日に”リブート開発を行う”と宣言されて高騰しました。
この頃はビットコインの価格も200万円前後と高く、仮想通貨バブルや草コインブームの影響もあり、2日程度で4satoshiから400satoshiという100倍の価格まで跳ね上がる事態になりました。
その後、仮想通貨バブルが弾け、価格は一気に急落。
2週間もしないうちに20satoshi程度まで落ちて、実際にリブートが行われた2018年5月には5satoshiまで落ちています。
天井で100万円分買った人は約1万円にまで価値が下がってると考えると恐ろしいですね…。
これにハマった人は暴騰時にも「高値掴み」をしてしまうクセがあるので注意しましょう。
リブートコインを慌てて買うと養分・イナゴになる
投資の世界では「噂で買って事実で売る」という言葉もある通り、この上げ材料はリブートによる今後の開発の期待上げではなく「リブートされる」という事実で価格が変動したに過ぎません。
投資経験者はそれを知っていたため、投資初心者たちがリブートコインに群がっているうちに売り抜けることに成功しました。
この時、投資経験者と投資初心者では見えている世界が違いました。
- 投資初心者:リブートされたら価値はもっと上がるはず!だいぶ上がったけど買おう!
- 投資経験者:リブートされるまで時間はあるから上がったら一度売ろう
投資初心者はリブートを見越して、高い価格でも相場に乗ってしまい、そのまま価格下落の影響をモロに受けていわゆる「養分」となってしまいました。
一方投資経験者はずっと上がり続ける相場はないことを理解しています。
上がりすぎたチャートはどこかで崩れ、また反発してジグザグに上昇を始めます。こういったチャートの調整の仕組みを理解しています。
リブートコインの性質を理解しよう
リブートコインと言うのはあくまでもチームを再編成しての再開発が行われるに過ぎません。
リブートが行われればたしかに今よりも価値は上昇するでしょう、チームメンバーの信頼感や将来性が見込まれれば1satoshiの価格が付く通貨はほとんどありません。
しかし、リブートコインと言うのはあくまでも他のまともに機能しているコインと同じスタートラインに立ったに過ぎません。
その時点はプロダクトは未完成で、リブート後もプロダクトが完成するかは未知数です。
そのため、価値が10倍〜100倍になることは普通ありえません。以上に高騰していると感じればそれは売り時でしょう。
XSTCの場合、リブートが完了する4ヶ月の間に上がった価格を全て戻しています。
リブートまでの期間がながければ長いほど、ホルダーたちは他の通貨に目移りするでしょうし、価格の下落に耐えられません。
もしリブートコインをあなたが購入しようと考えている場合、上げ相場に無理に乗らず、もう1,2ヶ月待ってみてはいかがでしょうか?
リブートコインは魅力的に見える罠
ではなぜリブートコインはイナゴ相場を作ってしまうのでしょうか?
それは多くのインフルエンサーを始め、通貨を購入した投資家たちがTwitterやSNSなどで「リブートが行われる!」「期待感しかない!」などと煽り始めるからです。
そういった方たちは以下のような流れで無名コインや草コインを宣伝して稼いでいる可能性があります。
- インフルエンサーが自分で仕込む
- 今から伸びると煽る
- 一般人がイナゴとして群がる
- 上がりきったところで大量売却する
もちろん、投資や相場の世界では「上がったら売る」が基本ですが、インフルエンサーや有名人の発言にすぐ影響される限りイナゴ脳が抜けることはないでしょう。
もちろんその通貨のことを話題にしている人の中には、善意で本当にいいものを紹介している人もいるので全てが悪とは限りません。
しかし「話題になっているから買ってみよう」という思考は投資の世界においてかなり危険であることを念頭に置きましょう。
こちらの記事ではイナゴにならないための投資方法を紹介しています。