仮想通貨に関するイナゴとはなんなのか、イナゴにならないための心構えやネット上の噂に左右されない投資のセンスを磨く方法を紹介しています。
イナゴ相場を作ってしまう原因にはどんなものがあるのか、それを見極めて風説の流布に左右されない見極める力を身に着けましょう。
イナゴとは
仮想通貨の世界におけるイナゴとは、主に投資経験のない仮想通貨初心者が、ネット上の噂や風説の流布に左右されて、プロジェクトの中身と実態の伴わない通貨(主に草コインや無名コイン)に投資してしまう行為のことです。
昆虫のイナゴが田んぼの稲穂に大量に群がる姿になぞらえて、そう呼びます。
イナゴ相場はそういった人たちが集まり、チャート(相場)が異常な出来高によって急激に高騰してしまった状態のことを指します。
イナゴになってしまう人の特徴
インフルエンサーにすぐ影響される
Twitter上では仮想通貨に関する有益な情報を発信しているインフルエンサーや大口投資家たちが多数います。
仮想通貨の世界は直接お金が絡む世界です。自分の知名度を活かしてそれをお金にしようと考える人間がいて当然といえます。
そういった方たちは以下のような流れで無名コインや草コインを宣伝して稼いでいる可能性があります。
- インフルエンサーが自分で仕込む
- 今から伸びると煽る
- 一般人がイナゴとして群がる
- 上がりきったところで大量売却する
もちろん、投資や相場の世界では「上がったら売る」が基本ですが、インフルエンサーや有名人の発言にすぐ影響される限りイナゴ脳が抜けることはないでしょう。
こういった人は暴騰時にも「高値掴み」をしてしまうクセがあるので注意しましょう。
知名度のあるものを信用する
イナゴになってしまう人の特徴に「知名度のあるものを信用する」というものがあります。
知名度がある=信用できるという思い込みを持っており、一度信じ切ってしまうとそれが変わることはありません。
しかし、先程説明したようにイナゴ相場が起きてしまう原因はインフルエンサーの拡散によるものがほとんどです。
インフルエンサー側はイナゴたちを煽って通貨を買わせる傾向にあります。
イナゴたちは「この人が言う事なら間違いない!」と通貨を買います。
その思い込みは次第に「自分がもっと拡散したい」「もっと上がったら儲けられる」という邪な気持ちに変化していきます。
知名度だけで買う銘柄を決めてしまうのはとても危険な行為です。
必ず自分の目で知名度に伴う実績のある仮想通貨なのか、見極める力をつけましょう。
イナゴにならないために
自分のお金を投資している自覚を持つ
イナゴになってしまう人は投資も経験したことのない仮想通貨初心者に多く見られます。
一度取引所にお金を入金してしまうと、1万円という大金でもただの数字のデータに見えてしまいがちです。
普段から高い買い物を控えている人でも、投資の世界になるとお金を運用しているという自覚を失ってしまう人は多いです。
お金を軽率に見てしまうことで、他人の発言で大事な資産を簡単に動かしてしまい、結果的に大損してしまうというパターンに陥ります。
まずはお金に対してきちんと向き合い、投資する仮想通貨を決める時は「このお金があれば(欲しいもの)が買える」と考えるのが大切です。
欲しいものを購入する機会を削ってでも投資する価値があるか天秤にかけることで、投資センスは磨かれていきます。
通貨について自分で全部調べる
イナゴにならないために一番大事なことはその通貨について自分自身の力でよく調べることです。
ほとんどの初心者の方は「仮想通貨って難しそうだから…」という理由で、勉強することを諦めている人がほとんどです。
そしてその知識不足の穴を埋めるように、Twitterや検索上位に来ているブログ記事で情報収集をして投資決めてしまいます。
しかし、それだけでは情報不足です。きちんとプロジェクトに関する生の情報を集めましょう。
- 仮想通貨のチャットを確認する
- 開発者について調べる
- 開発の進捗を確認する
どのような通貨かということだけでなく、きちんとプロジェクトは動いているのか、開発者や代表に信用できる経歴を持つ人は居るのか、といった信頼できる情報を固めましょう。
良いコインと悪いコインを見極めるポイントについてはこちらの記事も参考にして下さい。
煽るインフルエンサーは見ない
情報を発信しているインフルエンサーは全てが善意で情報発信しているとは限りません。
射幸心を煽ったり「この通貨は稼げる」「○倍にも上がった」と熱心のその通貨の高騰ばかりをツイートしている人はまず疑ってかかりましょう。
特定の通貨のみ熱心に推している人ばかりフォローしていると、知らず知らずに客観的な視点を失ってしまいます。
肯定的な情報だけでなく、批判的な情報も含めてバランスを取りながらアンテナを張りましょう。
イナゴ相場を作る原因
一度イナゴたちが群がったチャートはしばらく急速な右肩上がりを続けます。
チャートを調べてみると、明らかに異常な出来高と高騰を見せるので「このまま2倍3倍に価格が上がるかも…」と思うような上がり方をしています。
日本でも人気の高いリップルのチャートを参考にしてみましょう。
100円前後までは緩やかな上昇を続けていましたが、400円までは一週間足らずで上がりきり、その後ほぼ1日で半額、20日かけて元の価格に戻りました。
きっと200円、300円で購入した人は「この上げ相場なら元の価格に戻ることはない!」と信じていたでしょう。
その気持ちは、チャートの山を登っている途中で参入した人ならみんな一度は考えるものです。
しかし、この考え方こそ典型的なイナゴの思考になります。
相場が永遠に右肩上がりを続けることはありません。必ず調整という下落もはさみながらジグザグに上昇していくものです。
ある程度経験を積んだトレーダーであればこの高騰は、下げの反動が恐ろしくて途中で手を出すことは出来ません。
過去に何倍にも時価総額が上がった仮想通貨のチャートを振り返り、異常な高騰は異常な下落を招くということを頭に叩き込んでおきましょう。
イナゴ相場を見極める方法
チャートだけ見てしまうとどうしてもイナゴ相場であることを見極めることは難しいです。
様々な視点から、イナゴたちが群がってできた暴騰じゃないのか調べる方法を紹介します。
SNSのツイートを見る
Twitterなどで買おうとしている銘柄について調べておきましょう。
イナゴ相場はSNS発信によるものが多いので、Twitter検索などを活用することで誰が発信しているのか、どのような人が購入しているか見極めることが出来ます。
特定の巨大インフルエンサーが発信しているツイートが多くリツイートされ、その信者たちのリプライが多ければイナゴ相場になっている可能性が高いです。
そしてその情報に影響されている人たちのプロフィールも確認しておきましょう。
投資や仮想通貨に関する知識がほとんどない初心者たちばかりであれば、それは典型的なイナゴの1人です。
ツイート情報などからどのような特徴を持った人たちが購入しているのかチェックしておきましょう。
どのような好材料が出ているか調べる
インフルエンサーたちも理由なしに通貨をプッシュすることは基本ありません。
直近で開発のアップデートやリブランド、ハードフォークなどの好材料が控えていれば高騰する可能性は揃っています。
これらは必然的に価格を上げる材料となりえるので、価格が高騰する可能性はあります。
Twitterなどをチェックした際に、そういった価格が高騰する材料があるのか確認しておきましょう。
国内外の出来高を比べる
好材料が出ていれば、国内外を問わず世界中から資金が入ってくるので韓国、米国での出来高(取引量)も上昇します。
しかし、国内だけの出来高だけが異常に上昇しており、外国での出来高に変化がなければ日本人のインフルエンサーの影響による可能性が高いです。
現在価格の日本円チャートを見るだけでなく、国内外の出来高を比較しておきましょう。
こちらの記事では安全に草コイン投資を始めるためのノウハウをまとめています。