資産運用を始めるにあたって「お金を増やしたい」という願望は誰にでもあると思いますが、リターンを追求しすぎてしまうと、元本割れを起こす危険性も高くなります。
基本的にリスクとリターンは比例する傾向にあります。
堅実に資産を増やしていくために大切なのは「低リスクなポートフォリオを組むこと」です。
この記事ではどのような資産運用サービスを選べば、リスクを減らしつつ堅実に資産を増やすことが出来るのか紹介しています。
目次でサッと確認
リスク許容度に合わせて金融商品を選ぶ
目指す所はミドルリスク・ミドルリターン
この記事を読んでいる方のほとんどは「高いリターンを狙うよりも損失リスクを抑えたい」という守りの強い方だと思います。
着実に資産を増やしていくためにその考えはとても大事です。
ソーシャルレンディングなどの資産運用サービスでは、年利回り10%以上というかなりのハイリターンが狙える投資も少なくありません。
現在、銀行の預金でもらえる利息は年間0.002%ほどなので、なんと5000倍も高いパフォーマンスを出せるという驚異的な数字です。
しかし、そのような案件はリスクも高く、貸倒れによって元本割れを起こす危険性も高くなります。
大切なのは、リスクを抑えながら堅実に資産運用をすることです。
私の経験では「年利回り7%」が標準的な利回りの基準になります。
これをリスク度に置き換えるとこのようになります。
- ローリスク・ローリターン:利回り4%未満
- ミドルリスク・ミドルリターン:利回り5%~7%
- ハイリスク・ハイリターン:利回り8%以上
資産運用サービス毎や案件ごとに期待利回りは記載されているケースが多いので、堅実なポートフォリオを作るには「年利回り7%」のものを中心に構成するのがおすすめです。
リターンとリスクは比例する
参考:みずほ証券
リスクとリターンは表裏一体のようなもので、一般的にリスクの高さはリターンに比例します。
そのため、大きなリターンを得ようとすればするほど、損失が発生するリスクも高くなるという傾向があります。
金融商品によってもリスクとリターンは変わってきます。
リスクとリターン | 金融商品 |
---|---|
ローリスク ローリターン |
預貯金 債権 |
ミドルリスク ミドルリターン |
投資信託 不動産 |
ハイリスク ハイリターン |
株式 FX ギャンブル |
この中でも年利回り7%以下の案件を選べば、比較的リスクを抑えながらリターンもしっかり貰えます。
少しでもリスクを抑えた運用を考えている方は、過去に貸倒れ件数ゼロの「オーナーズブック」や貸付ファンドに投資出来るリスク低めの「Funds(ファンズ)」を選びましょう。
複数の金融商品に分散投資する
分散投資とは一つの投資先だけでなく、複数の金融商品やサービスに投資することです。
投資の世界には「卵は一つのかごに盛らない」という格言があります。
これは分散投資の重要性を表した言葉で、ひとつの銘柄や投資サービスだけに資金を全て集中させてしまう危険性を表しています。
例えば、自身の予算をすべて株式購入にあててしまうと、株式市場の暴落によって一気に資産を減らしてしまう可能性があります。
しかし、不動産や債権など複数の金融商品に分散投資しておけば、その市場に問題が起きたり暴落してしまっても大きなダメージを受けることはありません。
例えば、10個の卵を1つのかごに入れている状態で落としてしまったら全てダメになってしまいます。
しかし、5つのかごに2個ずつ卵を入れていたら、1つ落としてしまっても2個の損失だけで済みます。
このように、分散投資をすることはリスク分散にもつながるので、複数の銘柄、投資先で資産運用することを心がけましょう。
複数のサービスに分散投資する
金融商品を分散するのと同じように、資産運用サービスも分散することが大切です。
1社にだけ大金を預けていると、その企業が倒産してしまうと資金が拘束されたり、最悪の場合全資産を失うリスクがあります。
このように、サービスを運営している企業の「倒産リスク」があることを念頭に置いて、気に入ったサービスだけでなく、複数に分散しておくことが大事です。
(ただし、その運営企業が投資者保護基金に加入していれば最大1000万円まで補償される場合があります)
これから資産運用を始める方はまず「5つのサービスに登録して、1つに入れる上限は2万円までにする」などのルールを決めて始めてみましょう。
堅実な資産運用サービスのおすすめ4選
- Funds(ファンズ):ミドルリスクな貸付ファンド投資
- CREAL(クリアル):低リスクで透明性の高い不動産投資
- THEO(テオ):完全放置で資産形成出来る
- オーナーズブック:貸倒れゼロの不動産投資
【1】Funds(ファンズ):ミドルリスクな貸付ファンド投資
金融商品 | 貸付ファンド |
---|---|
担保 | 無し |
保証 | 一部あり |
貸倒れ | 無し |
返済遅延 | 無し |
信頼性 | 投資先が 完全公開されている |
Funds(ファンズ)はソーシャルレンディングNo.1メディアの「クラウドポート」が運営している、貸付ファンドに投資できるサービスです。
2019年1月スタートのサービスなので実績が少ないのが懸念点ですが、従来のソーシャルレンディングと違った仕組み「関係会社貸付スキーム」を導入しています。
Funds(ファンズ)で預かった資金は運営会社「クラウドポート」で集められ、ファンド組成企業に預けられ、企業に融資されます。
ファンド運用は東証一部上場の「アイフル株式会社」など、選び抜かれた専門業者が行うので安心感があります。
投資家から集められた資金は最終的にファンド組成企業を通して、借り手企業に貸付けが行われます。
つまり、投資先はファンド組成企業の子会社やグループ会社などの関係会社のみに限定されるので、安心感も高いです。
万が一事業の失敗などで発生した損失も、親会社が負担するため低リスクで資産運用をすることが出来ます。
他の資産運用サービスに不安のある方は新しい選択肢として、低リスクなこちらがおすすめですよ。
1円から始めることが出来るので「試しに1000円だけ入れてみる」といったことも出来ます。
【2】CREAL(クリアル):低リスクで透明性の高い不動産投資
金融商品 | 不動産 |
---|---|
担保 | 無し |
保証 | あり |
貸倒れ | 無し |
返済遅延 | 無し |
信頼性 | 運営企業の 受託資産残額が300億円 |
不動産に特化した2018年12月から開始された新興のソーシャルレンディングです。
サービスを運営する株式会社ブリッジ・シー・キャピタルは受託資産残額がなんと300億円もあり、業界大手のクラウドクレジットを上回る健全性を持っています。
東京23区を中心とした魅力的な不動産が揃っており、情報の透明性の高さから多くの投資家の注目を集めています。
投資先の物件の情報が住所レベルで公開されており、立地や交通アクセス、外観などを実際に確かめることが出来ます。
他のソーシャルレンディングではまず公表されていない、物件の出資金の使途内訳などもしっかりと公開されています。
一般的なソーシャルレンディングサービスでは投資先の情報が不透明になっており、配当の遅延やずさんな管理から業務改善命令を受けた事例などもあります。
ここまで具体的に出資先の住所や数字を見れるのは投資家にとってかなりの安心材料となります。
CREAL(クリアル)はお客様(優先出資者)が支払った出資金から損失が出ないように「優先/劣後方式」を採用しています。
「優先/劣後方式」とは簡単に言うと『不動産投資で利益が出た場合は優先的に利益を配当し、損失が出た場合はCREALが負担する』というメリットの大きい仕組みです。
これによって、運用終了時に損失が発生した場合、企業側が損失の一部を負担します。
仮に損失が発生した場合も、元手割れのリスクが低いのが安心です。
【3】THEO(テオ):完全放置で資産形成出来る
金融商品 | ETF、投資信託など |
---|---|
担保 | なし |
保証 | あり※ |
貸倒れ | 無し |
返済遅延 | 無し |
信頼性 | 投資者保護基金に 加入しており安全 |
※投資者保護基金に加入しており、倒産しても最大1000万円まで補償
「THEO(テオ)」は最新のAI(人工知能)によって、24時間365日自動的に株やETFを資産運用してくれるロボアドバイザーです。
ロボアドバイザーとはAI(人工知能)が過去の値動きや、予め決められたルールに則って自動的に運用してくれる投資サービスのことです。
つまり、入金したらあとはやること無し。
AIが全部自動的に入金額に応じて買うべき金融商品を判断してくれるので、完全自動運用状態になります。
あえてやることを挙げるとすれば、アプリで資産の状況を確認するぐらいでしょうか。
パフォーマンスも高く、10年間の積立を行えば定期預金よりも高いリターンを得られる可能性もあります。
投資経験のない方や、日中時間がなくて相場を確認できないサラリーマンや主婦の方におすすめの自動投資サービスです。
低リスク、長期運用向け、ほったらかしの三拍子が揃っているので、投資初心者はここから始めるのがいいでしょう。
【4】オーナーズブック:貸倒れゼロの不動産投資
金融商品 | 不動産 |
---|---|
担保 | あり |
保証 | 無し |
貸倒れ | 無し |
返済遅延 | 無し |
信頼性 | 運営企業が 東証マザーズ上場 |
オーナーズブックは、不動産のプロが厳正に審査した幅広いタイプの不動産に投資出来る資産運用サービスです。
不動産投資に興味があり、値動きの激しい金融商品が苦手な方におすすめの安定性や堅実性の高い投資サービスです。
運営企業の「ロードスターキャピタル株式会社」は2017年9月28日に東証マザーズに上場しています。
ロードスターキャピタル株式会社は2012年の創業以来、増収増益を続けている黒字企業で安定した財務状況となっています。
毎年右肩上がりに利益が伸びており、2017年12月期は売上高87.9億円、経常利益11.8億円となっておりソーシャルレンディング事業者としてトップクラスに安定しています。
不動産関連の資産運用サービスでは業界ナンバーワンの実績もあるので安心感も格別です。
それに加え、2014年からのサービス開始以降、返済遅延・貸し倒れ率0%の実績を出しており、過去一度も元本割れを起こしたことがありません。
プロが査定した東京の一等地の物件なので手堅い投資となっており、リスクも低めです。
保証や信用性でサービスを選ぶことも大事
一見、どれも同じようなサービスに見えますが、運営している企業や仕組みの部分で違いがあります。
万が一に備えた「担保・保証あり」のサービスもあれば、上場企業が運営している信頼性の高い資産運用サービスも存在します。
ここでは3つのポイントで投資先を選ぶ方法をまとめました。
- 上場企業・大手企業が運営している
- 担保・保証ありの案件を選ぶ
- 貸倒れ・返済遅延ゼロの実績で選ぶ
【1】上場企業・大手企業が運営している
上場企業・大手企業が運営しているサービス
同じような資産運用サービスでも、運営している企業によって安心感は大きく異なってきます。
少しでも貸し倒れリスクや倒産リスクを少なくするためには、資本力のある信頼性の高い企業が運営しているサービスを選ぶのが安全です。
上場企業や資本力のある大手企業によって運営されていれば、すぐに倒産して資金が拘束されるリスクも減らすことが出来ますよ。
【2】担保・保証ありの案件を選ぶ
担保・保証ありの資産運用サービス
- オーナーズブック
→すべての案件に不動産担保設定 - CREAL(クリアル)
→損失が出た場合出資者に優先的に利益還元 - LENDEX(レンデックス)
→唯一、担保・保証どちらもあり
ソーシャルレンディングでは個人から集めた資金を利用して借り手企業が、事業や不動産購入に資金を充てています。
しかし、万が一借り手企業の事業や運用がうまく行かずに返済不可能な状態に陥ってしまうと投資家への利回りを確保できなくなる場合があります。
そのような状況に備えて「担保」と「保証」を用意することで、返済資金を確保することが出来ます。
担保や保証がついていれば、万が一貸倒れが起きてしまったり、利回りが確保できない場合でもそれを一部・もしくは全額カバーすることが出来ます。
【3】貸倒れ・返済遅延ゼロの実績で選ぶ
貸倒れ・返済遅延ゼロの資産運用サービス
サービスの選び方次第ではリスクを自分で減らすことが出来ます。
過去にはmaneo(マネオ)などが立て続けに返済遅延を起こしたことが問題となり、ソーシャルレンディングのリスクが明るみになりました。
万が一、投資したファンドで貸倒れや返済遅延が発生してしまうと、最悪の場合元本割れして大きな損失を被る可能性があります。
投資したあとに「こんなはずではなかった…」と後悔しないようにするためにも、過去に貸倒れや返済遅延が起きていないサービスを選ぶのは大事な自衛手段ですよ。
予算別の堅実なポートフォリオ
上記で紹介した資産運用を始めようと思っても、使える予算は限られています。
今回は予算別のおすすめポートフォリオを用意したので、ご自身の資金量に合わせてどのようなポートフォリオを構築すれば良いのか参考にしてください。
- 初心者向け:予算10万円のポートフォリオ
- 中級者向け:予算50万円のポートフォリオ
- 上級者向け:予算100万円のポートフォリオ
初心者向け:予算10万円の堅実なポートフォリオ
サービス名 | リスク | 使用予算 |
---|---|---|
THEO(テオ) | 低 | 5万円 |
オーナーズブック | 並 | 3万円 |
Funds(ファンズ) | 低 | 2万円 |
予算10万円のプランではロボアドバイザーのTHEO(テオ)を軸に、投資初心者向けのポートフォリオを構築しています。
予算の半分を完全自動運用に任せて、残りの金額はオーナーズブックの不動産投資、Funds(ファンズ)のローリスクな投資を行っています。
この時、Funds(ファンズ)では1円単位で投資することが出来るので予算の分配を変えたい方はこちらから予算を別のものに分けておくのが良いでしょう。
オーナーズブックとFunds(ファンズ)は募集時のみ入金できるので、募集がスタートするまではTHEO(テオ)に入金しておくのも一つの戦略ですね。
中級者向け:予算50万円の堅実なポートフォリオ
サービス名 | リスク | 使用予算 |
---|---|---|
オーナーズブック | 並 | 10万円 |
CREAL(クリアル) | 低 | 15万円 |
Funds(ファンズ) | 低 | 15万円 |
クラウドクレジット | 高 | 10万円 |
予算50万円のプランではロボアドバイザーなどの初心者向けの資産運用をあえて外して、自身で投資先を選ぶスタイルを中心にポートフォリオを構築しています。
ここで年利回り8%以上のパフォーマンスを出すことの出来るクラウドクレジットを組み込むことで、リターンのバランスも確保しています。
短期的に高い利益を出すことが出来ますが、よりリスクを減らしたい方はクラウドクレジットを外して、残りに予算を分配して下さいね。
上級者向け:予算100万円の堅実なポートフォリオ
サービス名 | リスク | 使用予算 |
---|---|---|
THEO(テオ) | 低 | 30万円 |
CREAL(クリアル) | 低 | 20万円 |
Funds(ファンズ) | 低 | 20万円 |
オーナーズブック | 並 | 20万円 |
クラウドクレジット | 高 | 10万円 |
予算100万円のプランでは初心者向け・中級者向けのポートフォリオをベースとして必要予算や投資先を分散してリスクを低減しています。
50万円のプランからロボアドバイザーの「THEO(テオ)」を戻し入れることで、放置して稼げる投資先を増やしています。
分散投資も大切ですが、あまりに投資先を増やしすぎると管理できなくなってしまう可能性があります。
このように入金以外は完全放置で運用できるものもポートフォリオに組み込みましょう。
ここでもクラウドクレジットを入れていますが、リスクを少しでも抑えたい方は外して余った予算を分配して大丈夫です。
投資先が多くなることで管理の手間も多くなりますが基本的には一度投資先を選べば後はほったらかしでOKなので、月1回にメンテナンスすれば大丈夫です。
堅実な人はこんな投資は絶対に避けよう
上記で紹介したような資産運用を始めるのがおすすめと紹介してきましたが、逆におすすめできない資産運用や投資もいくつかあります。
それは以下のような投資です。
- 銀行の投資信託
- 銀行の外貨預金
- 銀行の定期預金
- 保険の資産運用
- 運営不明の投資話
このあたりのサービスは銀行の営業マンや、怪しいネットビジネスをしている人が話を持ちかけるケースが多いです。
もちろんサービスを紹介するときは得意の営業トークでメリットしか伝えずに「契約を結んだあとで思わぬ落とし穴に気づいた…」というケースも少なくありません。
手数料が高かった、実はリターンが少なかった、リスクが高かったという投資初心者では気づかないような落とし穴がどこかにあります。
堅実に資産を増やすことを考えているのであれば、この辺りの投資話には乗っからないことが一番ですね。
たとえ損をしても最後に悔しい思いをするのはあなた自身です。
自己防衛力を身につけるためにも、正しい投資の知識を身に付けて資産運用を始めてみてくださいね。
不安のある方はお金の知識を身につけよう
「それでも投資をいきなり始めるのは不安…」という慎重派の方は、まず実際にお金の知識を身につけていくことが大切です。
と言っても、本で勉強したりネットで検索しても、難しい単語が並んでいたり初心者向けの内容じゃなかったりとハードルが高いのが現実です。
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資産運用を始めて着実に資産形成しよう
以上、堅実な資産運用の始め方でした。最後にもう一度確認しておきましょう。
- Funds(ファンズ):ミドルリスクな貸付ファンド投資
- CREAL(クリアル):低リスクで透明性の高い不動産投資
- THEO(テオ):完全放置で資産形成出来る
- オーナーズブック:貸倒れゼロの不動産投資
リターンを追求しすぎてしまうと、リスクも高くなるのが資産運用です。
リスクを抑えながら堅実に資産を積み重ねていくためにも「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資を心がけて下さいね。
「投資に興味があるけど難しそう」と思っている人は、透明性の高いスキームで運営している「Funds(ファンズ)」で1000円程度から投資を始めてみてください。
きっとあまりの簡単さに驚くこと間違いなしですよ!
資産運用を始めるべきか迷っている方は、まずは入門編のこの記事を読んで重要性を理解しましょう。