現在、トライオートFXやトラリピなどの「FX自動売買」サービスで資産運用をしています。
2018年から運用をスタートし、すでに50万円以上の資金を投じているのですが、結果から言うとかなりのマイナス(含み損)が出ており失敗してしまった…と言わざるを得ない状態です。
私の失敗談を元に、これからFX自動売買を始めようと考えている方のアドバイスとして使ってもらえれば幸いです。
この記事では、
- FX自動売買(トライオートFX)の運用状況
- FX自動売買でなぜ失敗してしまったのか
- FX自動売買で失敗しないための対策
- FX自動売買以外のおすすめの資産運用
について紹介しています。FX自動売買で失敗しないためにどのように立ち回れば良いのか、対処法なども解説していきます。
目次でサッと確認
FX自動売買(トライオートFX)の運用状況
私が主に利用しているFX自動売買サービスは「トライオートFX」です。
2018年9月から執筆時点(2019年3月)まですでに半年間運用しており、すでに50万円近い元本を運用しています。
トライオートFXの運用実績 | ||||
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運用月 | 元本 | 含み損益 | 合計資産 | 収益率 |
2018年9月 | 310,000 | 33,052 | 343,052 | 10.66% |
2018年10月 | 340,000 | 66,178 | 439,230 | 19.46% |
2018年11月 | 370,000 | 90,906 | 560,136 | 24.57% |
2018年12月 | 400,000 | 58,541 | 648,677 | 14.64% |
2019年1月 | 430,000 | -19,165 | 659,512 | -4.46% |
2019年2月 | 460,000 | 16,085 | 705,597 | 3.50% |
トライオートFXの運用に関する基本情報
- 運用開始月:2018年9月~
- 元本:31万円
- 積立金額:毎月3万円
資産運用の収益率の高さだけで見ればかなりの成功と言えます。
毎月収益率10%以上を安定して叩き出しており、月利24%を超えた月もありました。
ソーシャルレンディングやロボアドバイザーといったほったらかしで出来る資産運用は利回り5~7%程度が一般的なので、リターンは異常なほど高いと言えます。
しかし、2019年1月には日経平均株価やダウ平均株価の大幅な下落で、為替にも大きな影響が出ました。
これを見ると、「安定して稼げているじゃないか」と思うかもしれませんが、FX自動売買の仕組みを考えるとかなり危険な状態(失敗している)と言わざるを得ない状況になっているのです。
それでは、なぜ失敗してしまったのか状況を説明していきます。
FX自動売買でなぜ失敗してしまったのか
FX自動売買はレンジ相場でコツコツ稼ぐ仕組み
トライオートFXを含むFX自動売買サービスは、為替ペアのレンジ相場を利用して、レンジ内で売りと買い両方のポジションを保持して細かく利益を積み重ねるのが基本です。
レンジ相場とは、ある程度一定の価格帯で値段が行き来する相場状態を指す言葉です。
一定の値幅で価格が行ったり来たりするので、そのレンジ相場の価格帯に罠を張り巡らせるように注文を出しておくことで、細かく利益を積み重ねることが出来ます。
これを踏まえて、FX自動売買の基本的な稼ぎ方はこのようになります。
- レンジ相場で細かく自動売買をする
- 小さい値幅で利益を積み重ねる
レンジから外れると含み損が膨らんでしまう
では逆に、レンジ相場から外れると何が起こるのでしょうか?
それは「逸脱リスク」と「損失リスク」です。
レンジから外れると、逆のポジションの含み損がどんどん膨らみ、証拠金維持率がマイナスとなって最悪の場合ロスカットされる恐れがあります。
ロスカットされてしまうと、損失が確定して資産が減少します。
つまり、レンジ相場では完全放置でコツコツ稼げる反面、レンジ相場から外れればロスカットされて資産を失うリスクがあるのです。
このリスクについてはトラリピのこちらの記事が参考になります。
執筆時点の通貨ペアの設定について
証拠金維持率は250~350%を維持していましたが、6ヶ月間運用を続けて執筆時点で166%(100%でロスカット)となっています。
これでもすでに2018年12月時点でいくつかのポジションを手動で損切りなどした結果なので、かなり危険な状態ですね。
ちなみに、設定はこのようにしており4種類の為替ペアを運用している形になります。
- レンジ追尾_ユーロ/英ポンド_Cパーツ
- レンジ追尾_ユーロ/円_Cパーツ
- レンジ追尾_スイスフラン/円_Cパーツ
- コアレンジャー_豪ドル/NZドル
それぞれの通貨ペアの過去3年分のチャートを確認してみましょう。(赤枠部分が購入時期です)
EUR/GBPのチャート
全体的に安定したレンジ相場であることが分かります。
EUR/JPYのチャート
2018年12月の暴落では一瞬120円を割っています。
CHF/JPYのチャート
2018年12月の暴落では一瞬106円を割っています。
AUD/NZDのチャート
2018年12月の暴落では1.025NZDを割っています。
下落トレンドではFX自動売買はリスクが高い
どれもこれもレンジ相場とは言えない状態ですよね。
過去のチャートと比較しても下落が続いており、下落トレンドが発生している状態と言えるでしょう。
このようなチャートの形になってしまうと、レンジ相場でコツコツ…とはいかず、FX自動売買で利益を出すのが難しくなります。
毎月の利益額を見てもらえば分かる通り、毎月3~8万円稼いでいた利益額が、暴落が起きた2018年12月以降は1~2万円とパフォーマンスが低下していることが分かります。
これが失敗の理由です。
再び仕込んだ価格でレンジ相場に戻らなければ、パフォーマンスが戻ることはありません。
FX自動売買で失敗しないための対策・対処法
以上の失敗を踏まえて、失敗しないための対策・対処法は以下の3つです。
- 仕掛ける範囲を拡げる
- 損失リスクの方向に寄せる
- FX自動売買以外の資産運用を始める
【1】仕掛ける範囲を拡げる
初心者はつい狭いレンジ範囲でたくさんの仕掛けを設定しがちですが、それは損失リスクを生む危険があります。
安全に運用するためには、想定レンジ範囲を広げるようにしてどんな相場状況でも仕掛けが発動出来るようにするのが良いでしょう。
【2】損失リスクの方向に寄せる
もう一つは、価格が下がる(上がる)事を見越して、仕掛けの価格設定を変更する方法です。
こうすることで、収益性を保ちつつ利益を重ねるチャンスを逃しません。
しかし、相場は一度大きく価格が変動するとその後再び大きく上下する可能性もあるので、初心者にはあまりおすすめできません。
【3】FX自動売買以外の資産運用を始める
上記2つの設定は、FXの経験や知識が無ければどのように設定すればいいのか難しい部分が多いです。
適切なレンジ幅、パーツごとの設定方法など専門知識が必要になるので、初心者向けではありません。
そのため、為替相場が不安定なタイミングではFX自動売買はやらずに、他の資産運用サービスを活用するのが良いでしょう。
投資をはじめてみようと考えている方は、誰でも「お金を増やしたい」という目的を持っていると思うので、あえてリスクの高いFX自動売買にこだわる必要はありません。
状況に合わせて適切な資産運用サービスを使い分けるのも大切ですよ。
FX自動売買以外のおすすめの資産運用3選
FX自動売買以外の資産運用であれば以下の3つがおすすめです。
- ロボアドバイザー:THEO(テオ)
- 不動産投資:オーナーズブック
- 貸付投資:Funds(ファンズ)
これらのサービスは為替相場の影響を受けず、外貨の価格で変動することが基本的に無いので安定したリターンを得られます。
ロボアドバイザー:THEO(テオ)
ほったらかし度 | 入金したら後は完全放置 |
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投資商品 | 国内外の株式、不動産、金など |
最低投資金額 | 1万円~ |
期待利回り(年) | 6.0% |
特徴 | AIによる完全自動の資産運用 |
メリット | プロの投資を自動でしてくれる |
デメリット | 投資スキルが身につかない |
こんな人に おすすめ |
完全放置で資産運用したい人 |
「THEO(テオ)」は最新のAI(人工知能)によって、24時間365日自動的に株やETFを資産運用してくれるロボアドバイザーです。
ロボアドバイザーとはAI(人工知能)が過去の値動きや、予め決められたルールに則って自動的に運用してくれる投資サービスのことです。
つまり、入金したらあとはやること無し。
AIが全部自動的に入金額に応じて買うべき金融商品を判断してくれるので、完全自動運用状態になります。
あえてやることを挙げるとすれば、アプリで資産の状況を確認するぐらいでしょうか。
パフォーマンスも高く、10年間の積立を行えば定期預金よりも高いリターンを得られる可能性もあります。
投資経験のない方や、日中時間がなくて相場を確認できないサラリーマンや主婦の方におすすめの自動投資サービスです。
低リスク、長期運用向け、ほったらかしの三拍子が揃っているので、投資初心者はここから始めるのがいいでしょう。
リアルタイムの運用状況の様子はこちらに書いています。
不動産投資:オーナーズブック
ほったらかし度 | 投資先の不動産を選んで放置 |
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投資商品 | 不動産 |
最低投資金額 | 1万円~ |
期待利回り(年) | 4.5%~14.6% |
特徴 | 専門家による厳選に物件の審査 |
メリット | 実質利回り14%越えの実績 |
デメリット | 人気殺到して すぐに募集が終了してしまう |
こんな人に おすすめ |
初めて不動産投資をする方 |
オーナーズブックは、不動産のプロが厳正に審査した幅広いタイプの不動産に投資出来るソーシャルレンディングです。
不動産投資の煩わしい手続きを行わず、投資管理を全てインターネット上で完結することができるので、簡単で透明性の高い運用をする事が出来ます。
不動産投資に興味があり、値動きの激しい金融商品が苦手な方におすすめの安定性や堅実性の高い投資サービスです。
不動産投資といってもまとまったお金は必要なく、最低1万円から投資出来る手軽さが魅力です。
不動産関連の資産運用サービスでは業界ナンバーワンの実績もあるので安心感も格別です。
それに加え、2014年からのサービス開始以降、貸し倒れ率0%の実績を出しており、過去一度も元本割れを起こしたことがありません。
実質利回りは2018年時点の運用実績で”約4.0~6.0%”を記録しており、好利回りで運用することが期待できます。
貸付投資:Funds(ファンズ)
ほったらかし度 | 投資先を選んで放置 |
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投資商品 | 上場企業の貸付ファンド |
最低投資金額 | 1円~ |
期待利回り(年) | 4.0〜6.0% |
特徴 | ミドルリスク ミドルリターンの投資 |
メリット | 1円から投資が始められる |
デメリット | 2019年1月開始で実績が少ない |
こんな人に おすすめ |
リスクを抑えつつ 安定したリターンが欲しい方 |
Funds(ファンズ)はソーシャルレンディングNo.1メディアの「クラウドポート」が運営している、貸付ファンドに投資できるサービスです。
「貸付投資」という従来のソーシャルレンディングと違った仕組みを導入しています。
関係会社貸付スキームという投資先が明瞭な投資を行うので、貸倒れや元本割れのリスクが従来の投資よりも低く、長期積立投資にピッタリの投資先です。
預金や国債よりもリターンが高く、ソーシャルレンディングよりもリスクの低いミドルリスク・ミドルリターンな特徴を持っています。
運用中の手間もなく「ある程度のリターンは欲しいが、リスクは抑えたい」といういいとこ取りのコツコツ型の投資です。
他の資産運用サービスに不安のある方は新しい選択肢として、低リスクなこちらがおすすめですよ。
なんと1円から始めることが出来るので「試しに1000円だけ入れてみる」といったことも出来ます。
FX自動売買のリスクと対処法を理解しよう
最後にもう一度FX自動売買のリスクを回避するための要点を確認しておきましょう。
FX自動売買のリスクと対処法
- 為替相場の暴落リスクがある
- レンジ相場から外れると危険
- 危険な場合は設定でリスク対策をする
- 証拠金維持率は300%以上を維持する
- FX自動売買以外の資産運用を始める
お金を増やすためにはじめた資産運用で、元手以上の損失を出してしまっては意味がありません!
すでにFX自動売買をはじめている方は、対策をしつつ他の資産運用サービスも検討して下さい。
どうしてもFX自動売買をはじめたい方は、トラリピのリスク抑えめの初心者向け設定を参考にしてくださいね。