「ロボアドバイザー」はほったらかしの放置状態でもAIが自動的に資産運用をしてくれるサービスです。
ロボアドバイザーには投資プランのアドバイスだけを行う「アドバイス型」とお金を預けて投資・運用を全て行ってくれる「投資一任型」の2種類があります。
ロボアドバイザーの種類の選び方を間違えてしまうと初心者に使いこなせない可能性があります。
この記事ではこのような疑問を解決することが出来ます。
- 投資一任型とアドバイス型について
- 投資一任型とアドバイス型の違い
- 2つを比較した上でおすすめのロボアド
ロボアドバイザーを始める前に、この2つの違いをしっかりと理解して、自分にピッタリのサービスを選んでくださいね。
そもそもロボアドバイザーって何?という方はこちらの記事を参考にしてください。
ロボアドバイザーは大きく分けて2種類ある
自動で資産運用をしてくれる「ロボアドバイザー」ですが、実は大きく分けて2種類の運用タイプがあります。
- 投資一任型:完全自動で運用してくれる(おすすめ)
- アドバイス型:質問に答えて投資スタイルを助言する
ロボアドバイザーには投資プランのアドバイスだけを行う「アドバイス型」とお金を預けて投資・運用を全て行ってくれる「投資一任型」の2種類があります。
主な違いは全自動か手動で運用するかどうかです。
それぞれどのような特徴を持っているのか解説していきます。
投資一任型(おすすめ)
投資一任型はロボアドバイザー投資の基本的なスタイルです。
上記で紹介している「自動運用機能」がついているのもこちらの投資一任型のサービスで、ポートフォリオの構築→取引をすべて全自動で行ってくれます。
投資の知識がなくても入金さえすれば後は全て自動的に運用を行ってくれるので、初心者におすすめなタイプです。
投資では定期的に購入した銘柄のメンテナンスが必要になります。
投資一任型のサービスでは基本的にリバランス機能がついており、ポートフォリオのリバランスなどの手入れまで全自動で行ってくれます。
そのかわり、運用手数料は預け入れ資金の1%ほどかかります。
10万円預けていたら1年間で1,000円ほどの手数料が取られる計算になります。
「投資一任型」のロボアドバイザー
アドバイス型
アドバイス型は自動で運用してくれるサービスではなく、投資スタイルのアドバイスをしてくれるサービスです。
いくつかの質問に答えると、自分の資金量やリスクとリターンにあったポートフォリオを提案してくれます。
そのかわり、商品の購入や売却などの取引は全て自分の手作業で行う必要があるので、中級者以上向けです。
中には取引を自動的に行なってくれるものもありますが、基本的には手動・半自動となっています。
自分で取引することの出来る経験者はこちらを利用するのが良いでしょう。
「アドバイス型」のロボアドバイザー
- 投信工房
- ダイワファンドラップ
- クロエ
- VESTA
- SMART FOLIO
ロボアドバイザーの投資一任型・アドバイス型の違い
投資一任型・アドバイス型の比較
投資一任型 | アドバイス型 | |
---|---|---|
運用方針 | 決めてくれる | 決めてくれる |
運用スタイル | 全自動 | 手動・半自動 |
手数料 | 約1%/年 | 0.5% |
メンテナンス | ○ | × |
最低投資額 | 1000円から | 100円から |
運用方針:投資一任型が自動で決める
人によって、資金量やリスクとリターンの許容度は異なります。
アドバイス型はこの部分の機能がメインで、いくつかの質問に答えればどのようなポートフォリオ(金融商品)を購入して構築すれば良いのか考えてくれます。
しかし、買付けはすべて手動でする必要があります。
この機能、実は「投資一任型」にも含まれており、同じように質問に答えるだけで運用方針をユーザーに合わせて最適化してくれます。
年齢や投資目的によって自身にピッタリのポートフォリオが異なるので、自分でそれを作り込もうとするとハイリスクハイリターンになってしまい、失敗するケースがあります。
しかし、投資一任型のテオはそういったポートフォリオ作りも運用方針の最初の質問で最適なものを選んで構成してくれます。
運用スタイル:投資一任型が全自動で運用
投資一任型は先述したとおり、放置しているだけで預けた資産を自動運用してくれます。
自動的に運用プランに合ったポートフォリオの作成、リバランス、資産運用まで全て行ってくれます。
チャートに張り付かなくても自動的に24時間売買してくれるので、放置しながら資産運用することが出来ます。
基本的に確認するのは資産内訳だけで、時間を使ってなにか特別なことをする必要はありません。
時間がなくて運用するヒマがないという方や、投資初心者でおまかせで運用したい方にはやはり「投資一任型」がおすすめです。
手数料:アドバイス型の方が安い
手数料は運用手数料などが含まれていないシンプルな機能の「アドバイス型」の方が約0,5%安いです。
一方、投資一任型は1%前後の手数料がかかります。
これは100万円を運用していると、1年間で1万円の手数料がかかる計算です。
しかし、この手数料の差はサービスの品質の違いと言えるでしょう。
アドバイス型はいうなれば質問に答えて投資プランを決めてくれる診断だけで終了ですが、投資一任型は運用まで全て行ってくれます。
例えばウェルスナビの場合、手数料1%にどのようなものが含まれているのが実際に調べてみたところ…
- 入金手数料
- 出金手数料
- 売買手数料
- 為替手数料
- リバランス費用
このように入金・出金手数料なども含めて全て無料になっていることがわかりました!
ウェルスナビを利用している方の多くは、日中は仕事で多忙な日々を送っていると思います。
そんな中で自分で買い付け+運用+リバランスをするのはとても難しく、時間も取られてしまうので手数料1%はかなり安いと思います。
またウェルスナビには長期投資を応援する「長期割」というサービスがあります。
これは利用期間と運用金額に応じて6ヶ月ごとに手数料が安くなる制度です。
最大0.9%まで手数料が安くなるので、ほったらかしで資産を増やしたい方にとてもおすすめできますね。
THEO(テオ)の場合も、預入金額に応じて手数料が割引される仕組みがあります。
運用金額 | 手数料 |
---|---|
標準 | 1% |
1万円~50万円 | 0.9% |
51万円~100万円 | 0.8% |
101万円~999万円 | 0.7% |
1000万~2999万円 | 0.65% |
3000万円以上 | 0.5% |
50万円以上運用すれば、長期割込みのウェルスナビ(0.9%)と比較してもやすい手数料になるのでかなりお得と言えますね!
メンテナンス:投資一任型は自動でリバランス
投資一任型はポートフォリオは毎月リバランス(構成銘柄の調整)が行われるので、市場の変動にも強いです。
例えば、テオの場合1ヶ月~3ヶ月ごとにリバランスを行ってくれます。
資産を安定して増やしていくためには、ポートフォリオの構成銘柄のバランスを定期的にメンテナンスしなくてはなりません。
例えば、最初は株式50%・債権50%で運用していたポートフォリオが利益や損失の発生によって株式60%・債権40%の比率に傾いたとします。
このままにしておくと、損失がさらに膨らんだり特定の銘柄にポートフォリオが偏ってしまいます。
損失を抑えて堅実にお金を増やすためには、ポートフォリオを定期的にメンテナンスして資産配分を元の状態に直す(リバランス)が重要です。
しかし、これを自分でやろうとすると投資の知識や労力が必要になるのでとても大変です。
テオではこれを自動で行ってくれるので、資産運用の負担を大幅に軽減することが出来ます。
AIがポートフォリオの最適化もこまめに行なってくれるので、安心してほったらかしで運用出来ますね。
最低投資金額:アドバイス型の方が安い
最低投資金額は運用をスタートするために必要な最低額のことです。
アドバイス型の方が最低100円おり、投資一任型が最低1000円からとなっており大きな違いはあまりありません。
それに、ロボアドバイザーで増えるお金は多くても年間+10%程度なので、100円程度では年間10円分にしかプラスになりません。
最低投資金額が低いほうが始めるハードルは低いですが、リターンがほしい方は最低1万円は準備したいところですね。
投資一任型が実績も高い「THEO(テオ)」は最低1万円から始められるので、こちらからスタートするのがおすすめです。
10万円を用意するれば投資一任型全てのロボアドバイザーから好きなものを選ぶことも出来ますよ。
投資一任型のおすすめのロボアドバイザー
ご覧頂いたとおり、投資一任型とアドバイス型を比較すると「投資一任型」のロボアドバイザーの方が初心者向けで優れています。
今回はそんな投資一任型の中からおすすめのロボアドバイザーをランキング形式でまとめてみました。
1位:THEO(テオ)
THEO(テオ)の特徴
- 2017年グッドデザイン賞受賞!
- 運用タイプ:投資一任型
- 手数料:0.5%~1%
- 税金対策:源泉徴収あり
- 最低投資額:1万円~
THEO(テオ)はウェルスナビと並ぶ国内二大ロボアドバイザーの1つです。
こちらもAIが自動的にお客様の投資プランや運用資金に合わせて、最適な資産運用を1から10まですべてやってくれます。
「自動積立」や「リバランス機能」などもあり、豊富なETFに分散投資してくれるのでリスクを抑えながら長期運用したいユーザーにおすすめです。
また最低1万円から投資をはじめることができるので、ウェルスナビの最低投資額10万円と比較すると気軽に始めることが出来るメリットがあります。
2位:ウェルスナビ
ウェルスナビの特徴
- ロボアドバイザー日本ナンバーワン!
- 運用タイプ:投資一任型
- 手数料:0.9%~1%
- 税金対策:源泉徴収あり、DeTAX(税金最適化)
- 最低投資額:10万円~
ウェルスナビは国内ロボアドバイザーの中で「預り資産」と「資産運用利用者数」が日本ナンバーワンのサービスです。
AIが自動的にお客様の投資プランや運用資金に合わせて、最適な資産運用を1から10まですべてやってくれます。
「自動積立」や「リバランス機能」などもあり、長期運用する方にお得な「長期割」で手数料が0.9%まで安くなるメリットもあります。
また独自機能として「DeTAX(税金自動最適化)」機能もあり、税負担を軽くするために一定額の利益が発生した際に含み損を確定する機能があります。
3位:楽ラップ
楽ラップの特徴
- 大手IT企業「楽天」が運営するサービス
- 運用タイプ:投資一任型
- 手数料:0.99%
- 提案機能:運用コンサルティング会社がサポート
- 最低投資額:10万円~
楽ラップは楽天証券などを運営する大手IT企業「楽天」が運営しているロボアドバイザーです。
主な特徴として世界的な資産運用コンサルティング会社「Mercer社」や「SSGA社」との提携をしており、運用コースを提案しています。
また、独自機能として「下落ショック軽減機能」というものがあり、株式市場の大きな下落時に投資比率を調整して損失を軽減する事ができます。
しかし、デメリットとして解約時に資産の0.3%が手数料として掛かる可能性があるため注意が必要です。
4位:マネラップ(MSV LIFE)
マネラップ(MSV LIFE)の特徴
- 大手証券会社「マネックス証券」が運営するサービス
- 運用タイプ:投資一任型
- 手数料:0.648%
- 最低投資額:1000円~
マネラップ(MSV LIFE)は大手証券会社「マネックス証券」が2016年から運営しているロボアドバイザーです。
最低投資金額が1000円からというハードルの低さが魅力で、とりあえずお試しでロボアドバイザーを使ってみたい方におすすめです。
運用はマネックス証券の子会社「マネックス・セゾン・バンガード投資顧問」という資産運用を専門として企業が行っており安心感も高いです。
アドバイス型なら:投信工房(松井証券)
投信工房の特徴
- 大手証券会社「松井証券」が運営するサービス
- 運用タイプ:アドバイス型
- 手数料:0.38%
- 最低投資額:100円~
どうしてもアドバイス型を使ってみたい!という方におすすめなのが「投信工房」です。
投信工房は大手証券会社「松井証券」が運営しているアドバイス型のロボアドバイザーです。
手動で買付け、ポートフォリオ構築などを行う必要はありますが、手数料が安く100円から投資信託を購入できます。
NISA、つみたてNISA、iDeCoにも対応しており、資産運用を楽にするための積み立て機能・自動リバランスにも対応しています。
投資経験者はこちらを利用してみるのもおすすめですね。
ロボアドバイザーの投資タイプの違いを理解して始めよう
以上、投資タイプごとの違いでした。
最後にもう一度内容を確認しておきましょう。
投資一任型 | アドバイス型 | |
---|---|---|
運用方針 | 決めてくれる | 決めてくれる |
運用スタイル | 全自動 | 手動・半自動 |
手数料 | 約1%/年 | 0.5% |
メンテナンス | ○ | × |
最低投資額 | 1000円から | 100円から |
全て自動で行ってくれる初心者向けなのが「投資一任型」、手動で中級者以上向けなのが「アドバイス型」となっています。
どちらも同じロボアドバイザーの一種ですが、特徴に大きな違いがあるので間違えないように選びましょう。
自身の目的にピッタリのロボアドバイザーを選んで、運用をスタートしてくださいね!