一般的に「資産運用」や「投資」というものはお金を増やす目的で始めるのが普通です。
しかし、身の回りに潜んでいる投資の勧誘には投資初心者がハマりがちな罠が多く潜んでいます。
例えば、銀行の窓口の勧誘やセールスマンからの営業電話などからの勧誘は基本的にあちら側にメリットがあるばかりで、こちらは損をする可能性が高いです。
この記事では
- おすすめできない投資先
- こんな資産運用方法は失敗する
- 投資の勧誘に乗ってはいけない理由
などなど…おすすめできない投資先とその理由について分かりやすく解説していきます。
目次でサッと確認
投資の勧誘に乗るのは絶対にNG
日常的に耳にする投資の勧誘話はこういった投資先です。
- 銀行の投資信託
- 銀行の外貨預金
- 銀行の定期預金
- 保険の資産運用
- 運営不明の投資話
これらは全て銀行マンやセールスマンからの勧誘で行われるのが一般的ですね。
普通に話を聞くだけではなんとなくお得に聞こえる話ですが…一番メリットがあるのは売り込む側にあるのです。
友達や知り合い以外の全ての勧誘は親切心ではなく、銀行や会社にメリットがあるから勧誘をしているのです。
貴重な仕事時間や人件費を使って勧誘しているわけですから、大前提として時間というコストがかかります。
ですので、コストを掛けて勧誘を行う=それに見合うメリットが売り込む側ある。という図式です。
では、上の投資先がなぜダメなのか?その理由と売り込む側のメリットについて紹介していきます。
おすすめできない投資先とその理由
その1:銀行の投資信託
銀行の投資信託は手続きなどをしていると、よく勧誘されるものですね。
これも結論から言うとおすすめできません。その理由は手数料の高さです。
例えば、みずほ銀行の「キャピタル世界株式ファンド」の場合、内外の投資信託証券に投資・世界各国の株式の分散投資を行っています。
株式の分散投資は資産運用サービスの中でもよくあるものですが、手数料の部分を見てみると驚きました…。
- 買付手数料:3.24%(5000万円未満)
- 運用管理比:年1.6702%(税込み)
つまり、買い付けを依頼しただけでマイナス3.24%からのスタート。
100万円分投資していれば、それだけで手数料で32,400円も取られてしまうのです。
それに毎年、1.6402%も運用管理費用として徴収されるので、1年目は手数料だけで約5%ほどの損失が出ることになります。
ちなみに2018年12月時点の累計リターンを見てみると、過去3年では+6.26%となっているものの、過去1年以内のデータは全てマイナス10%以上というデータになっています…。
銀行が必死に勧誘してくる理由も頷けますね。
これだけ手数料として徴収するのであれば、銀行側に大きなメリットがあるわけですから。
投資家側で考えてみればこれだけ手数料を払うのは馬鹿らしいです。
今では完全自動でもロボアドバイザーの「THEO(テオ)」や「ウェルスナビ」を利用すれば、手数料無料で分散投資と資産運用出来るので、銀行に依頼するのはやめましょう。
その2:銀行の外貨預金
では次に銀行から勧誘されやすい「外貨預金」について調べてみましょう。
これは、日本円以外の外貨を銀行に買い付けてもらい預金することで、価格差による利益+利息を得ることが出来る資産運用方法です。
こちらもみずほ銀行の「外貨預金シミュレーション」を使ってみていきましょう。
- 為替ペア:日本円/米ドル
- 投資金額:100万円
- 預入期間:12ヶ月
- 適用金利:0.58%
その結果、以下のような数字が出てきました。
結果はシミュレーション時点の価格(108.78円)から変わらなければそれだけでマイナス約1.35%もの損失が出てしまう結果になりました。
どうしてこのような結果が出るのか?その理由はスプレッド(売買手数料)の高さです。
ドル円の為替ペアではスプレッドが1円という高さに設定されており、往復で2円というかなり広いスプレッドとなっています。
一方、業界最狭のスプレッドを実現しているFX会社「インヴァスト証券」ではこのような0.003円というスプレッドになっています。
銀行と比較するとその差は約333倍。銀行がどれだけエゲツないスプレッドを設定しているか一目瞭然ですね…。
金利手数料を受け取ることが出来るスワップポイントも、こういったFX会社を利用したほうが多く貰えるのでお得ですよ。
為替FXをする場合は、投資初心者でも利用出来る「トライオートFX」を利用しましょう。
その3:銀行の定期預金
「しばらく使わないお金なら定期にしませんか?」という切り口で勧誘されるのが定期預金です。
銀行には「普通口座」と「定期預金」の2種類があります。
普通口座はみなさんがATMからお金を引き出す時に自由に使っている口座で、定期的に利息が入ってきます。
定期預金は一度預けると預け入れる期間を予め決めて、その期間引き出せなくなる代わりに多めに利息がもらえます。
銀行口座にあっても動かさないお金であれば、一見定期預金に入れたほうがお得に聞こえますが、その金額は微々たるものです。
普通口座 | 定期預金 | |
---|---|---|
利率 | 年間0.001% | 年間0.1~0.01% |
デメリット | 特に無し | 一定期間 引き出せない |
ここで注目するべきなのが、利率の低さです。
例えば、普通預金に100万円を入れていれば、100万円×0.001%で1年間で10円ほどの利息が入ってきます。
たった10円です…。
そして定期預金はというと、普通預金の10倍~100倍ほどの利率となっていますが、10円を10倍、100倍にしても100円~1000円ぽっちにしかなりません。
それに、今ではマイナス金利政策などの影響もあり銀行も高い利率をかけるのが苦しくなっています。
定期預金にするということは「数百円のためにお金が自由に引き出せなくなる」というデメリットのほうが大きく感じます。
定期預金のお金が急に必要になった場合は、窓口で中途解約手続きをする必要もあるのでかなりの負担になります。
お金を増やす目的として”定期預金”という選択肢はちょっとイマイチではないでしょうか。
その4:保険の資産運用
保険の場合は「いざというときの備え」という目的で加入するケースが多いので「お金を増やす」事を目的とした資産運用とは少し違います。
しかし、生命保険など貯蓄することが可能な保険の場合は会社側で資産運用が行われています。
満期になると解約返戻金という形で積立金+リターンを受け取れます。
例えば、生命保険業界トップクラスの解約返戻金のオリックス生命(RISE)では+10%のリターンを受け取れます。
しかし、投資目的という目線で考えると、30歳に加入して解約返戻金がもらえるのは30年後の60歳。
無事故で保険を利用しなければ「30年間積立を行って+10%のリターン」という結果しか残りません。
それに、積立期間が30年未満のうちにお金が必要になって解約をした場合、払戻率は100%以下になるので注意が必要です。
資産運用サービスを活用すれば、年間利回り5%~10%のパフォーマンスを出すことも出来るので、お金を増やす目的では機会損失かなと思います。
ただし、保険と資産運用は性質が大きく異なるので、ご自身の生活環境や状況によって判断しましょう。
学資保険は特におすすめできない
ちなみに、保険の中でも学資保険は元本割れするリスクもあるので私はおすすめしません。
お子さんのいる家庭では聞き覚えのある「学資保険」は真っ先に検討していると思いますが、昔に比べるとメリットがかなり少ないです。
- マイナス金利政策の影響でリターンが減少
- 利回りが悪い(200万円→210万円:18年間)
- 元本割れのリスクあり
- 長期間資金を動かせなくなる
- 途中解約で返戻率が約70%になる
低金利時代となった現在では、学資保険のリターンはかなり少なくなっています。
元本割れするリスクもあるのに、増えるお金は少なく、資金も20年近くロックされるわけです。
これなら自分で資産運用したり貯金するほうがまだましと言えますね。
その5:運営不明の投資話
これは一番詐欺に近く、絶対に注意して欲しい話です。
資産運用サービスを提供する企業というのは必ず金融庁に届け出を出した上で免許を取得必要があります。
きちんと顧客の資産の管理体制が整っているのか、しっかりとお金を運用できるノウハウを持っているかなど厳重な審査が入ります。
しかし、電話や飛び込み営業などで投資の勧誘話を持ちかけてくるケースの多くは運営会社の実態がない、ペーパーカンパニーなど運営不明の場合があります。
こういった投資詐欺まがいの行為は40代以降の女性や、ネットで検索して情報の取捨選択ができない老人などを狙った詐欺です。
こういった怪しい資産運用サービスでは
- 元本保証100%!
- 絶対損しません!
- 年間利回り50%以上!
など、通常ありえない「美味しい話」や「刺激的なフレーズ」で勧誘を行います。
どのような資産運用サービスでも損するリスクはありますし、利回りは高くても年間10%程度が普通です。
それに、上のような言葉を使って勧誘を行う行為は禁止されているわけですから、その時点で怪しいのは確定です。
こういった資産運用にお金を預けるとお金が増えるどころか、持ち逃げされて泣き寝入りすることになるでしょう…。
少しでも怪しいと思った投資話は、運営企業を必ずネットで検索して評判などを確認してください。
マネーリテラシーが低い人はついこういう罠にハマってしまうので気をつけましょう…。
もし、親御さんが怪しそうな投資話を持ちかけられていたら、代わりに調べてあげてくださいね。
おすすめの資産運用:投資金額別
ここまで紹介した資産運用方法は、どれもおすすめできないものばかりでした。
じゃあ資産運用を始めるとすればどれが良いのか?気になりますよね。
では、私が実際に1000万円分の資産運用するために利用してきた「自信を持っておすすめできるサービス」を投資金額別に紹介していきます。
ご自身の余剰資金に合わせて好きなものを選択してくださいね。
1万円から資産運用
「とりあえず将来のためにまずは少額から…」という方におすすめなのが「THEO(テオ)」です。
「THEO(テオ)」は最新のAI(人工知能)によって、24時間365日自動的に株やETFを資産運用してくれるロボアドバイザーです。
ロボアドバイザーとはAI(人工知能)が過去の値動きや、予め決められたルールに則って自動的に運用してくれる投資サービスのことです。
つまり、入金したらあとはやること無し。
AIが全部自動的に入金額に応じて買うべき金融商品を判断してくれるので、完全自動運用状態になります。
あえてやることを挙げるとすれば、アプリで資産の状況を確認するぐらいでしょうか。
投資経験のない方や、日中時間がなくて相場を確認できないサラリーマンや主婦の方におすすめの自動投資サービスです。
低リスク、長期運用向け、ほったらかしの三拍子が揃っているので、投資初心者はここから始めるのがいいでしょう。
最低1万円から始めることが出来るので安心してくださいね。
10万円以上で資産運用
10万円以上の元手が用意できる方におすすめなのが「Funds(ファンズ)」です。
Funds(ファンズ)はソーシャルレンディングNo.1メディアの「クラウドポート」が運営している、貸付ファンドに投資できるサービスです。
投資先はFunds(ファンズ)の厳しい審査を通過した企業のみで構成されており、想定利回り年1.5~6%でコツコツと資産形成を目指す方におすすめです。
従来の資産運用サービスと違い、貸付を専業とする企業に投資を行うので比較的リスクが低くなっているのが特徴です。
長期的に資産運用を行いたい方におすすめのミドルリスク・ミドルリターンなサービスですね。
10万円の元手が用意できれば、資産運用の効率も大幅にアップすることが出来ます。
選ぶサービスの選択肢も多くなるので、ぜひこちらからも選んでみてくださいね。
50万円以上で資産運用
50万円以上のまとまった元手が用意できる方におすすめなのが「トラリピ」です。
トラリピは「株式会社マネースクエア」が運営している為替FXの自動売買サービスです。
一度設定すれば24時間365日自動売買が行われるので、利益を出すチャンスを逃しません。
チャートに張り付かなくてもシステムが24時間自動的に売買してくれるので、放置しながら資産運用することが出来ます。
FXの独自の3つの仕組みが組み込まれており、最初に動かすための設定だけをすれば後はほったらかしでも運用することが出来ます。
FXの自動売買サービスでは国内トップクラスの人気を持っており利用者数も増加中です!
資産運用サービスの多くは年間期待利回り5~10%が平均なので、50万~100万円の元手があれば、年間+5万~10万増やす事もできそうですね。
複利運用+積立を行えば数十年後にはしっかりと資産形成することが出来るので、早めに始めておきましょう。
無料でできる資産運用
「資産運用」と聞くと、お金がかかるものとイメージしている方は多いと思いますが、今は元手がゼロ(無料)でも始めることが出来ます!
その方法は楽天ポイントを利用した楽天証券の「ポイント投資」です。
楽天証券は溜まった「楽天スーパーポイント」と「楽天証券ポイント」を利用して投資に回すことが出来ます。
投資の資金は、楽天が買い上げて約定代金に自動的に充当してくれるので、まさしくポイントを利用する感覚で資産運用が出来ます。
楽天市場や楽天カードなどで普段から買い物をしている方はポイントが余まっているはずです。
ポイントは使わずにそのままにしていると、失効して没収されてしまうこともあるので注意が必要です。
「使いたい物が出るまで取っておこう…」と思ってもポイントの有効期限は待ってくれません。
しかし、投資に回しておけばいつでもお金を引き出せるだけでなくポイント以上のリターンを得られる可能性があります。
購入できる投資信託商品は、約2000種類以上、最低100円から1円単位で購入できるので自由度も高いです。
無料でできる資産運用は他にもあるので、ぜひ選択肢の一つに入れておいてくださいね。
勧誘ではなく自分の目で投資先を選ぼう
いかがでしたか?投資話は身近に潜んでいるので、いつ勧誘されるか分かりません。
企業に努めている営業マンは、勧誘するのが仕事であり、企業にメリットがあるから勧誘を行うわけです。
手数料が異常に高かったり、運営会社が怪しいものもたくさんあるので、自分の目で「どの投資先が正しいのか」を見極める力を鍛えましょう。
お金は自分自身のものです。
「勧誘してきた人が優しかったから…」といった情に流されず、冷静な判断をして投資すべきか?を決断してください。
たとえ損をしても最後に悔しい思いをするのはあなた自身ですよ。
自己防衛力を身につけるためにも、正しい投資の知識を身に付けて資産運用を始めてみてくださいね。