将来の資産形成をするためにお金を増やすためには「資産運用がとても大事」というのは当サイトでも何度も紹介しています。
▶銀行貯金は機会損失!誰も教えてくれない20代から資産運用を始めるべき理由
もし、資産運用の”やり方”を間違えてしまうと、将来手元に残るお金に大きな差がでてくることがあります。
お金を大きく増やしていくには「複利運用」がとても大切です。
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この記事では、資産運用における複利効果がどれだけすごいのか、その効果や将来のシミュレーションをしてみました。
目次でサッと確認
資産運用は「単利運用」と「複利運用」の2種類がある
資産運用には大きく分けて2つの運用方法があります。
それは「単利運用」と「複利運用」です。まずはそれぞれの違いについて詳しく解説していきます。
「単利運用」と「複利運用」の違い
(参考:東証マネ部)
「単利運用」とは原資以外のお金を使わず、増えた利益分は全て引き出して手元に保管しておく方法。
「複利運用」は増えた利益分も再び投資に回す方法です。
単利運用の利益計算は足し算ですが、複利の利益計算は掛け算で増えていくので、投資期間がながければ長いほど最終的な資産に大きく差が開きます。
複利運用の場合のシミュレーション
ちょっと言葉だけでは分かりづらいと思うので、どれだけ運用方法で差が出るのか表にまとめてみました。
年利10%で100万円を複利運用した場合の資産の増え具合を比べてみましょう。
単利と複利の資産の差
年数 | 単利 | 複利 |
---|---|---|
0 | 100 | 100 |
1 | 110 | 110 |
2 | 120 | 121 |
5 | 150 | 161 |
10 | 200 | 260 |
20 | 300 | 673 |
単利運用の場合、毎年10万円ずつ増えていきますが、複利運用の場合は雪だるま式に資産が増えていきます。
20年運用した場合、2倍以上の差がでていることがわかりますね。
ちなみに、複利運用の計算式は
- x年後の資産 = 元本 × ( 1 + 利率 ) ^ x
で出すことが出来ます。
資金を増やすためには複利運用一択
私の場合、2006年に元手50万円から資産運用をはじめました。
そして、2017年には1000万円まで投資資金を増やすことが出来ました。
50万円を1000万と聞くと、20倍という驚くべき数字で怪しい…と疑いたくなるかもしれませんが、10年という長い時間をかければ低リスクでそこまで増やすことも出来ます。
逆に1年、2年で50万が1000万に!という話があるとすれば、それは投資詐欺か相当ハイリスクなギャンブルでしょう…w
これを実現させた方法はこの記事で紹介している「複利運用」です。
この10年間で運用してきた中で守ってきたルールは大きく分けて2つあります。
複利運用+積立投資を実行する
- 運用で得た利益を再投資する(出金しない)
- 毎月の貯金の一部を投資する(積立投資)
この2つを実行すれば、50万円を1000万にすることはそう難しいことではないでしょう。
1つ目の複利運用は実行している人は多いと思いますが、毎月の貯金の一部まで投資に回している人はそこまで多くないでしょう。
実際に50万円の元手で、年利10%、毎月5万円を投資に回した場合もシミュレートしてみました。
このように、10年後には1136万円ものお金が手元に残ります。
「毎月5万円の積立投資は難しい!」という方でも、3万円ずつなら最終的に734万円、1万円ずつなら331万円が手元に残ります。
最初に入れた資金だけで資産運用をしてもお金が増えるにはかなりの時間を要します。
毎月一定額入れることで、複利効果が加速していき、どんどん毎月増えていくお金が増加します。
10年後には毎月8万円の不労所得が手に入る
複利効果の素晴らしい部分は、早い段階で不労所得が手に入る点です。
元手50万円、年率10%の単利運用をしても増えるお金は永久に年間5万円だけです。
しかし、複利運用で1000万の元手が用意できれば、毎年150~200万円ほどお金が増えていく計算です。
年利10%は月々で計算すると0.83%なので、1000万×0.83%で毎月約8万円もの不労所得を手に入れることができます。
働かなくても手に入る8万円というのはかなり大きい数字ですよね。
毎月5万円投資に回してもおつりが帰ってくる計算です。
ここまで資産を増やすことができれば、毎月増えるお金もどんどん増えていくので、資産運用だけで生活することも夢じゃなくなります。
お金に働いてもらって不労所得を得る仕組みはこちらの記事で詳しく解説しています。
20年後には毎月30万円以上が手に入る
複利運用+5万の積立投資を実行して20年もすれば、約4000万円もの資産を形成することが出来ます。
投資し始めたときには50万円しかなかった元手が、20年後には80倍の4000万円に。
こうなれば、年利10%(月利約0.83%)で資産運用をすると、それだけで毎月約32万円の不労所得が手に入ります。
毎月32万円という金額は今のサラリーマンの給料でももらっている人はなかなかいないでしょう。
これだけ貰えれば、資産運用の利益だけで生活できるようになり、極端な話仕事をしなくても大丈夫になります。
「元手がほとんどないから」という理由だけで資産運用をためらっている人は1万円からでもすぐに複利運用を始めるべきです!
元金が2倍になる年数は72の法則で出せる
年間、どれぐらいの利率があれば元金が2倍になるのかは「72倍の法則」で出すことが出来ます。
(参考:東証マネ部)
例えば、100万円の元手で年率6%の複利運用をした場合、元手が2倍の200万円になるまでは以下のような計算式で出すことが出来ます。
- 72÷6(利率)=12年
12年運用し続ければ100万円の元金を2倍にすることが出来ます。
逆に、「72÷元金を倍にしたい年数」で計算するとそのために必要な金利を導き出すことが出来ます。
もちろん年数が短くなるほど利率が高くなりリスクも高くなります。
初心者の方は年率4~6%程度で12~16年の長期間で低リスクで元手を2倍にするのが良いでしょう。
貯金の一部を投資に回して資産運用をはじめよう
利益を再投資する複利運用をすれば、効率的に資産を増やすことが出来ますが、元手のみではなかなか増えません。
10年後、20年後を視野に入れてコツコツと長期投資に必要な資金を積み立てていくことがとても大切です。
私も資産運用を始める前は社会人になったばかりで、給料も少なく目先の浪費にお金が減って、貯金するお金もごくわすかという状態でした。
ですが、ぼんやりと将来の夢に「働かなくてもお金が欲しい!」という変な目標がありました。
ある時、その夢は「資産運用」を始めれば手に入ると知って、貯金の一部から投資に回すことにしました。
まずは少額から始めよう
貯金の一部の50万円を元手として資産運用をはじめ、毎月5万円は用意できなかったので1万円から積立投資もはじめました。
もちろん資産運用には元手割れするリスクもあるので貯金の全額を入れるようなことをせず余剰資金を少しずつ、という感じです。
半年後には期待通りの数字が出て「これならも少し入れてみよう」と思い立ちました。
それから毎月2万円の積立+年2回ボーナスのときは10万円というルールで少しずつ投資額を増やしていきました。
最終的には複利運用+積立5万円を10年間続け、50万円から1000万円まで資金を増やしました。
もちろん、積立金額の5万というのはあくまでも仮の金額なので、給料に合わせてそれ以下でも問題ありません。
積立金額が1万、3万、5万で年率10%、10年間運用した場合の最終的な金額はこのようになります。
数万円の差かもしれませんが、将来的に残るお金はかなり変わってきますね。
月1万円と5万円を比べると3倍ぐらいの差がでています。
節約できるお金がないか考えよう
資産運用はもちろんリスクが伴うので、余剰資金で始めるべきですが、自由に使えるお金には限りがあります。
それに、1万円積立金額が違うだけでも将来的に手元に残るお金には大きな差が出ることがわかりました。
このことから月1万円積立を増やすためにも、節約できるお金がないか調べてみましょう。
身の回りですぐに出来そうな節約できる部分はこのようなものが挙げられます。
- 定期預金を投資に回す
- スマホを格安SIMに乗り換える
- 無駄な浪費を避ける
銀行の定期預金は年利0.1%程度…理由なくなんとなくで預けているなら投資に回したほうが良いかもしれません。
また、大手キャリアのスマホで毎月1万円ほどかかっている方は、格安SIMにするだけでも4000円以下に抑えることが出来ます。
そして、普段の無意味な飲み会や、コンビニでお菓子を買ったりする無駄遣いを避ければすぐに1万円は用意出来るでしょう。
毎月払っている保険やスマホ料金など、よく考えずに支払っているお金が本当に必要なのか?
もっと安くすることは出来ないのか?改めて見つめ直すことが出来るいい機会になるでしょう。
元手は10万円でももちろんOK
この記事では元手が50万円のケースで様々なサービスを紹介してきましたが、もちろん50万円も用意しなくて大丈夫です。
資産運用を始めるには、10万もあれば十分です。
複利運用で増えるお金は最初のうちは少なくなってしまいますが、5年、10年と長期運用していけば元手の金額に関係なく、雪だるま式に資産を積み立てられます。
こちらの記事では、元手10万円の場合の資産運用の始め方について紹介しています。
複利運用は早く始めるのが効果的
ここまで「複利運用」と「積立投資」の大切さについて説明してきましたが、それよりも大事なのは始める時期の早さが重要です。
いくら元手がたくさんあって、毎月積み立て投資を行っても始める時期が遅ければ遅いほどお金が増える機会を失っていくことになります。
例えば、この二人が資産運用をした場合、10年後に資産を多くしているのはどちらでしょうか。
- Aさん:1年目から元手50万円で毎月1万円の積立
- Bさん:5年目から元手70万円で毎月2万円の積立
この二人の資産推移はこのようになります。年率は10%で計算しています。
驚くことに、最終的に残った金額はAさんが340万円、Bさんは327万円ほど。
Aさんのほうが、Bさんよりも20万円ほど高くなるという結果になりました。
Aさんが10年間きっちり複利運用をしたのに対して、2倍の積立金額でも5年目から運用をスタートしたBさんのほうが資産は少なくなっています。
Bさんは元手も20万円多く始めているにもかかわらず、スタートする時期が遅いだけでこれだけ結果に差がでてくるのです。
10年という期間は果てしないかもしれませんが、今20代~30代の人は早めに始めておきましょう。
あなたが30代~40代になる頃には年金がもらえる保証はありませんし、将来の資産の蓄えを作るためにも今から行動するのが大切です。
老後の必要資金は3000万円
年金生活に入る前に、定年後の10~15年分の生活費+予備費として老後の資金は3000万円必要と言われています。
しかし、高齢化社会の影響もあり年金の受給年齢は60歳から65歳と年々引き上げられています。
今の20代の若者たちが将来的に年金を貰える保証はどこにもありません。
ちなみに年金制度がスタートした1942年には55歳から支給開始と言っていたので、既に国は国民の期待をガンガン裏切ってます。
呑気に「老後はきっとなんとかなる」「国がなんとかしてくれる」とか言ってる場合ではないです。
支払い義務があるので年金は払わなければいけませんが、別の老後の資金対策をする必要があるでしょう。
最悪のケースは「年金がもらえない+3000万円も貯蓄できない」という状態です。
そもそも、今の収入だけで老後に3000万円も貯金する余裕はあるのでしょうか?
結婚費用や養育費など30代~40代にかけてもかかるお金は山積みです。
少ない給料のやりくりだけで老後の資金3000万円以上を蓄えるのはかなり難しいでしょう。
若い人ほど、早いうちに資産運用を始めておくべき理由はおわかりいただけたでしょうか。
複利運用+積立投資で資産運用を始めよう
ここまで複利運用の重要性や、お金の増え方、節約方法などを紹介してきました。
改めて資産運用を始めるに当たって大事なポイントをまとめておきます。
- 利益を再投資する複利運用はとても重要
- 毎月の貯金の一部を積立投資する
- 不要な出費は節約して投資に回す
- 資産運用は少額・余剰資金から始める
- 老後には3000万円以上が必要になる
複利運用は賢い投資家なら当たり前のように実践している資産運用術です。
投資初心者でも、ポイントを抑えてお金を増やすことを目標として資産運用をすれば、しっかりと老後の資金が準備出来ますよ。
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資産運用についてどういうものなのか詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。