中国版イーサリアム仮想通貨「NEO(ネオ)」に関する特徴や将来性、取引所での買い方、対応ウォレットと保管方法について紹介しています。
NEO(ネオ)はどのような仮想通貨なのか、プロダクトの紹介や口コミについてもまとめているので参考にしてみてください。
目次でサッと確認
NEO(ネオ)とは
NEO(ネオ)は元々Antshares(アントシェアーズ)という名前でしたが2017年6月にリブランドで生まれ変わり、スマートコントラクトを搭載した「中国版イーサリアム」と言われている仮想通貨です。
ネオの仕組みを理解するにはイーサリアムについて詳しく知っておくことをおすすめします。
イーサリアムにもスマートコントラクトと呼ばれる機能が搭載されており、これは日本語にすると「契約の自動履行」になります。
現実の契約では書面上の契約に加えて、保証人や担保などを付ける必要がありましたが、スマートコントラクトを使用することで、ブロックチェーン上に契約情報が書き込まれます。
これは第三者によって悪用・改ざんが不可能で契約を保証する事が可能になっています。
NEOではこれをプラットフォームとして使用してもらうことで、スマートコントラクトの浸透を目指しています。
これだけであればイーサリアムと何が違うの?と思われる方もいるかもしれませんが、NEOが優れている特徴は以下のとおりです。
- 処理速度の速さ
- 開発言語が豊富
- 中国経済で使われる可能性がある
- 優れたブロック承認システム
- NEO GASトークンの発行
ブックキーパーによってブロックが生成される
NEOではDBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerant)という方法を用いてブロック生成を行っています。
これは、NEOの利用者がランダムにブロック生成をするブックキーパーを選出し、その人が生成したブロックに対して66%以上の投票(合意)が得られれば取引が完了する仕組みです。
この選ばれた代表のブックキーパーは、無事にブロック生成が行われればGASを報酬として受け取ることができます。
GASの役割は燃料としてだけでなく、インセンティブとしてNEOのネットワークを支える役割もになっています。
NEO(ネオ)の基本情報
通貨名 | NEO |
---|---|
公開日 | 2016年10月26日 |
最大発行枚数 | 100,000,000NEO |
公式サイト | https://neo.org |
ホワイトペーパー | こちら |
NEO(ネオ)のチャート
中国版イーサリアムということで上場直後から大きな注目を集め、2017年8月には5000円を突破し、時価総額ランキングTOP10入りを果たしました。
2018年9月には中国のICO規制などのニュースを受け大きな打撃を受け2000円台を推移していましたが、その後の好意的なニュースの影響で徐々に価格を戻しています。
NEO(ネオ)の将来性・今後
トップクラスの取引処理能力
NEOは処理能力がとても高く優秀です。
その理由はコンセンサスアルゴリズムに「DBFT」を採用しているからです。
コンセンサスアルゴリズムとは取引処理が行われた際に、ブロックチェーン上にどのブロックを追加するか判断するためのルールです。
「DBFT」とはランダムで選ばれた誰かがブロック生成役となり、それ以外の人が投票してそれが妥当か投票して可決するというルールです。
この仕組みにより高い処理能力を実現しています。
では、どれだけ処理能力が凄いのか他通貨と比べてみましょう。
ビットコインは1秒間に7件の取引、イーサリアムでは1秒15件と言われています。
NEOではなんと1秒間に1000件の取引を処理することが可能になっており、主要仮想通貨よりも遥かに早い取引スピードを実現しています。
仮想通貨最速と言われているXRPに匹敵するトップラスの実力を持っています。
また、将来的に最適化を施せば現在の10倍の取引スピードも実現可能と言われており、世界最速と言われているVISAカードの1秒4000〜6000件の取引スピードですら凌駕する可能性があります。
他通貨との取引スピード比較
- ビットコイン:7件/秒
- イーサリアム:15件/秒
- リップル:1,000件/秒
- VISAカード:4,000~6,000件/秒
- NEO(将来):10,000件/秒
取引スピードの速さは、今後利用者が増えることを考慮すると大事なポイントでしょう。
開発言語が多く参入のハードルが低い
NEOは開発言語に複数の言語を採用しています。「C、C#、C++、JavaScript、Python」などに幅広い言語で開発が行えるので新たに学ぶ必要はありません。
開発言語とは仮想通貨を開発しているエンジニアが、開発に使用する言語のことです。例えば日本人であれば日本語と英語であれば断然日本語のほうが読み書きしやすいですよね。
エンジニアの世界では開発言語というのが世界共通で複数ありますが、その中でもNEOでとてもメジャーな言語で開発が可能です。
人間に例えると、英語でも日本語でも中国語でも話せるよ!という感じですね。
エンジニアであれば90%の人が開発に参加できると言われています。
そのため、開発参入のハードルが低く自分の作りたいものをNEOを使用して開発出来ます。(一方イーサリアムは独自言語のSolidityを採用)
開発がしやすいことで以下のような好循環が生まれます
- NEOを使用してアプリを開発する
- NEOを使用したアプリが沢山生まれる
- 利用者もNEOの存在を知る
- NEOの価値が上がる
スマートコントラクト機能を搭載した、JavaScriptで開発出来る「LSK」はライバルになりそうですね。
ビザンティン問題に対応した優秀な技術
NEOはブロック承認技術にDBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerant)を採用しており、ビザンティン耐障害性コンセンサスメカニズムを持っています。
これはビザンチン問題を解決する仕組みを持っているよ。ということです。
ビザンチン将軍問題(ビザンチン問題)とは
こういった分散型ネットワーク上の管理では誰か(ノード)が、裏切ったり、バグ、不正を働いてシステムに異常を起こすリスクがあります。このようなシステムの問題点をビザンチン将軍問題(ビザンティン問題)と呼びます。
NEOではこれを承認する帳簿係(ブックキーパー)を投票制で決めることが可能になっており、ビザンチン問題の発生を防いでいます。
ブックキーパーに選ばれた人は団体名や本名などを公表する必要があるため、裏切ることは出来ないので信用出来ます。
簡単に言うと、選挙のように信用できる人だけに管理を任せるから安心だよ!というわけですね。
中国で幅広く使われる可能性アリ
NEOは中国発のプラットフォーム仮想通貨です。
中国では海外のサービスよりも政府の方針で自国の企業やサービスを優遇する傾向にあります。
以下のようなサービスでは既に数億人の中国人ユーザーを抱えています。
- 中国版LINE:wechat
- 中国版スマホ:シャオミ
- 中国版Google:百度
- 中国版Amazon:アリババ
ですのでNEOも既に中国政府から注目されている可能性があり、自国のメイン仮想通貨として採用されることも予想されます。
中国では政府の意向でキャッシュレス文化が発展しており、アリババペイなどの決済手段でお金を持ち歩かなくてもQRコードを読み込んで、スマホ1つで買い物を済ませる事が既に出来るようになっています。
この中で使われる通貨が仮想通貨(NEO)に置き換わる未来もそう遠くないでしょう。
NEO GASトークンの発行
NEOはネットワークを動かすためのトークンとして「NEO GAS」(GAS)と言われる別のトークンを発行しています。
GASはブロック生成時に同時に生成され、マイニングの報酬や、NEOを使用する際の手数料としても使用することが出来ます。
最大発行量は1億GASで、22年間かけてマイニングが行われるようです。
NEOが車でGASはNEOを動かすためのガソリンみたいな存在と覚えておけば大丈夫です。
GASの価格はNEOの30〜50%程度で推移しており、トークンとしての価値も高いのが特徴です。基本的にNEOの価格に比例して動いています。
GASの詳しい役割についてはこちらの記事を参考にして下さい。
ウェブボットが2018年に値上がりを予測している
ウェブボット(webbot)とはクリフハイ氏が作成した、仮想通貨の未来を予測することができるBOTツールです。
NEO(ネオ)はその中で1月に上昇する!という予測がありましたが、Coincheckの流出事件やテザーなどの影響によりBTCの価格が停滞した影響で上昇することはありませんでした。
しかしウェブボットの予測でNEOの存在が強調されたことで市場からの注目はかなり高まっていることは事実で、2018年に何か動きがある可能性は高いでしょう。
中国の規制対応に注意
中国では政府の意向が市場に大きな影響を与えます。
以前にも中国でのICO規制が入ったことから、NEOの価格にも大打撃を与えた過去があります。そのため、中国政府が仮想通貨に対してどのように向き合っていくか動向に注意しておきく必要があります。
NEOへの投資=中国政府の対応に注意するという認識を忘れないようにしてください。
NEO(ネオ)の取引所・買い方
※NEOは現在日本円で直接買うことはできません。
国内の取引所でビットコインを購入し、以下の海外取引所で交換することができます。
個人的にはセキュリティ面もしっかりしているBinance(バイナンス)はおすすめです。
NEOを買うまでの手順は以下のとおりです。
- 国内の取引所でビットコインを買う
- Binanceにビットコインを送金
- ビットコインでNEOを購入
国内の取引所登録は、セキュリティレベルが高く海外取引所へのビットコイン送金手数料が無料のDMMBitcoinがおすすめです。
NEO(ネオ)を一番安く買える取引所
NEO(ネオ)の口コミ・評判
自分は $NEO に期待です。
他の $ETH や $XRP は順当に評価されそうだけど、こればっかりは分からないな— Masked (@Masked4531) January 24, 2018
2月主要銘柄 $LSK $NEO $STRAT 握っておけば安泰って言ったしそれは事実になるだろうけど
今からならICO組に絞って $ETH $NEO $STRAT でもいいかもしれん
こいつらは3月もまだ行ける筈だしロシアでもICOの規制案とか出て禁止なのが整備されつつあるし— ( ˙-˙ ) (SSS++) (@kasoutsuka17125) January 31, 2018
NEOの公式ツイッター
A Friendly Reminder: @Neo_Blockchain is the only official twitter for the latest new & updates from NEO! Thank you all for your support!
— Neo (@NEO_council) August 4, 2017
NEO(ネオ)のウォレット・保管方法
NEO(ネオ)は下記の既存のウォレットを使用して保管しておくことをおすすめします。
(取引所に預けたままにしておくとハッキングによって失う可能性があります)
Ledger Nano S
「Ledger Nano S」は仮想通貨のウォレットで最も利用者数の多いハードウォレットです。ハードウォレットの中でも比較的安価で購入することが可能で、持ち運びも便利です。
外部ウォレットとの連携など機能も充実しているので、仮想通貨投資をしている方に必須のアイテムと言えます。
NeonWallet
「NeonWallet」は公式から配布されている無料のウォレットアプリです。
基本的に1種類しか対応していないので、仮想通貨をまとめて管理したい方は別のウォレットを使うのがおすすめです。
NEO(ネオ)は買うべき?
NEOですが、実際に買うべき銘柄なのか気になるところですよね。
管理人の独断と偏見で、以下のポイントをチェックした上で買うべきかどうか考察してみました。
NEOの評価
プロダクトの将来性 | |
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時価総額の安さ | |
単価の安さ | |
取引所の少なさ | |
コミュニティの人気度 | |
総合評価 |
技術力の高いイーサリアムとして今後は開発のハードルの低さで、NEOを使用したICOが増えていく可能性が高いです。
時価総額は高めですが、認知度の部分からまだまだ過小評価な部分があるためプラットフォームとして注目をされれば時価総額も比例して上がっていくでしょう。
中国の規制だけがネックなのでそこは注視しておきたいですね。
NEOを運営するネオ協議会が実施する「Onchain」によって作られた既存のネットワークの問題を解決する「次世代のプラットフォーム」と言われている、ONT(Ontology)もぜひ調べておきましょう。